U3型潜水艦

U3型潜水艦は、ドイツ帝国海軍が最初に量産した潜水艦の艦級です。先行するU2型潜水艦を参考に設計されましたが、いくつかの重要な改良が加えられています。U3型はU2型よりも大型化されており、燃料搭載量が増加したため、航続距離が大幅に伸びています。しかし、機関はU2型から変更されなかったため、水上最大速力は若干低下しました。

1909年にU3とU4の2隻が就役しました。第一次世界大戦の初期段階では、現役の潜水艦として運用されました。しかし、U3型は備砲を搭載していなかったため、戦争の中盤以降は主に練習艦として使用されるようになりました。これは、潜水艦の役割が変化し、より攻撃的な任務が求められるようになったためです。

第一次世界大戦終結後の1918年に、U3型潜水艦は退役しました。翌1919年には解体され、その姿を消しました。U3型は、ドイツ帝国海軍における潜水艦開発の初期段階における重要な存在であり、その後のドイツ潜水艦の発展に大きな影響を与えました。

主要諸元

全長: 51.28m
全幅: 5.60m
喫水: 3.05m
排水量(水上/水中): 421t/510t
速度(水上/水中): 11.8kt/9.4kt
水上航続距離: 1,800海里/12.0kt
水中航続距離: 55海里/4.5kt
兵装: 45cm魚雷発射管×4 (艦首×2、艦尾×2)(魚雷×6)
* 乗員: 22名

U3型潜水艦は、その短い現役期間にもかかわらず、ドイツ潜水艦の歴史において重要な位置を占めています。初の量産型潜水艦として、その設計思想は後の潜水艦開発に大きな影響を与え、第一次世界大戦におけるドイツ潜水艦戦力の基礎を築きました。

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