Univ

『univ』について

『univ』（ユナイブ）は、カクテルソフトが手がけた成人向け恋愛シミュレーションゲームであり、2001年と2002年にリリースされました。このゲームは、カクテルソフトがブランド再編を経て、活動を休止する前の最後の作品と位置付けられていますが、実際には2004年に活動を再開しています。ゲームは二部構成となっており、2001年5月25日にリリースされた『univ 〜恋・はじまるよっ〜』と、2002年5月31日に発売された『univ 〜愛・おまたせっ〜』の2つのタイトルが存在し、前後編としてのストーリーが展開されています。

ゲームシステム

本作のゲームシステムは、同時期に人気を誇った『Piaキャロットへようこそ!!』シリーズとは異なり、一部のパラメータが可視化されない特徴を持っています。プレイヤーはゲーム中で1日あたり240ポイントを管理し、各項目に振り分ける必要があります。具体的には、以下の項目にポイントを分配します：

• - 睡眠：疲労度を減少させるための時間
• - 学業：大学の講義などに費やす時間で、学力に影響し、少なすぎると留年する可能性がある
• - 食事：健康状態を維持するために必要な食事に関わる時間
• - 清掃：身の回りの掃除や入浴などに関連する時間
• - アルバイト探し：仕事を見つけるためにかける時間
• - 遊び：ヒロインと出会ったり、会話のネタを得るための時間

これらの時間配分がゲームの進行に大きく影響し、ヒロインとのコミュニケーションもポイントの使い方によって変わります。

ストーリー

1. 恋、はじまるよっ

物語は主人公の大学1年から2年にかけて展開します。主人公は生川大学に入学し、受験当日に偶然出会った同級生・斉藤倫子と再会します。その後、倫子をはじめとする新しい友人たちとの関係を描く大学生活が進み、さまざまな出来事が彼を待ち受けています。

2. 愛、おまたせっ

ストーリーは大学3年からの展開に移り、主人公が人気研究室に配属されることで、新たな人間関係や彼に影響を与える事件が起こります。特に、研究室の教授やヒロインの兄との過去にまつわる謎が絡んできます。

舞台設定

物語の舞台は、情報科学系学科に通う大学生の日常です。主人公が住む街は、高速ネットワークが整備され、学問の中心となる学園都市という設定です。生川大学自体は架空の存在ですが、制作スタッフが名古屋市をモデルにしていると述べており、そこからインスパイアを受けたとされます。

登場キャラクター

ゲームには多彩なキャラクターが登場し、物語は彼らとのやり取りによって進展します。主なキャラクターは以下のとおりです：

• - 西村広明：プレイヤーが操作する主人公。
• - 斉藤倫子：広明の同級生で、兄の影響で大学に入学。
• - 氷室微：お姉さん的存在で広明の友人。
• - ティナ・ハミルトン：アメリカからの留学生で、優秀なハッカーの才能を持つ。
• - 島津一葉：広明と同じ大学の生徒で、島津グループの令嬢。

スタッフと音楽

シナリオの執筆は数名の作家によって手掛けられ、音楽はDOORS MUSIC ENTERTAINMENTが担当しました。主題歌やエンディングテーマも同じく、吉田文が作詞・作曲を手掛け、ゲームの雰囲気を高めています。

反響

本作はリリース後、売上でも高評価を得ており、当時のソフトウェアランキングでも好成績を収めています。プレイヤーからの評判は、ストーリーやキャラクターの深さに対して非常にポジティブでした。

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