V flower

v flower (ブイフラワ)

v flowerは、株式会社ガイノイドが開発・発売している女性バーチャルボーカリストです。ロック音楽に特化したパワフルで中性的な声質が特徴で、スローテンポな曲からアップテンポな激しい曲まで、幅広いジャンルに対応できます。2014年5月9日にダウンロード版が、同年7月16日にパッケージ版がリリースされました。

概要

v flowerは、その独特な歌声で多くのクリエイターを魅了してきました。特に、ロックに特化したパワフルで中性的な声質は、他のボーカロイドにはない個性を放っています。スローテンポのロックでは控えめな女性らしいトーンを、ハイテンポなロックでは力強く重厚なサウンドを表現することが可能です。音声提供者は非公開となっています。デビュー曲は、2014年4月17日に公開されたHoneyWorksの楽曲「イノコリ先生」です。

2021年8月には、Chinozo作曲の「グッバイ宣言」がYouTubeのボカロ楽曲再生回数でトップとなり、ハチ（米津玄師）の「砂の惑星」を抜いたことが話題になりました。この快挙は、v flowerの人気の高さを証明するものでしょう。歌手のSouは、v flowerのボカロらしさを感じさせない自然な歌声の魅力を評価しています。

その他、バルーンの「シャルル」、かいりきベアの「ベノム」、てにをはの「ヴィラン」、ぬゆりの「ロウワー」など、数々の人気楽曲に使用されており、これらの楽曲はいずれもYouTubeで2000万回を超える再生回数を記録しています。

v4 flower

2015年7月16日には、VOCALOID4に対応した新音源「v4 flower」がリリースされました。このバージョンでは、新たに「グロウル」機能が追加され、より表現力豊かな歌声を実現しました。また、全体的な音質の改善も行われています。発売に先駆けて、「VOCALOID M@STER 32」で先行販売が行われました。

さらに、2017年12月1日には、v4 flowerのボイス素材が販売開始されました。全部入りパックには約300ものボイス素材が含まれており、ダウンロード形式でのみ購入可能です。お試し版は無料で入手できます。

ガイノイドTalk flower

2020年4月3日には、テキスト読み上げソフト「ガイノイドTalk flower」が登場しました。このソフトには、VOICEROIDと同じAITalkエンジンが使用されており、自然な音声での読み上げが可能です。公式サイトでは、実際に体験することができます。ただし、ガイノイドTalk版は2025年3月31日に販売終了となり、購入済みのユーザー向けに同年3月3日よりA.I.VOICE版が配布されています。

Ci flower

2020年7月23日には、「CeVIO AI」による新しいソングライブラリの開発が発表されましたが、その後、情報が途絶え、開発中止の可能性も示唆されていました。しかし、2022年4月14日に「Ci flower」として製品名が発表され、発売されることになりました。キャラクタービジュアルは、おぐち氏によって描かれ、2022年のニコニコ超会議の超絵師展で公開されました。販売は株式会社インクストゥエンターが行い、ガイノイドはキャラクターのライセンス提供のみを担当しています。ダウンロード版は2023年3月10日、パッケージ版は同月31日に発売されました。さらに、2024年3月10日には、VoiSona版もリリースされています。

キャラクター

v flowerは、公式サイトによるとクーデレな女の子という設定です。銀色の髪と紫色の瞳が特徴で、そのクールな雰囲気が人気です。VOCALOID3版のキャラクターデザインは、HoneyWorksのサポートメンバーである「ろこる」氏が原案を担当し、同ユニットのイラストレーター「ヤマコ」氏がパッケージイラストを描き上げました。一方、v4 flowerのデザイン原案は、ファンアートを元に△○□×（みわしいば）氏が担当し、VOCALOID3版の「ショタ」バージョンとして短髪で描かれています。公式Twitterでは、v4版は短髪、V3版は長髪と、同じキャラクターの髪型の違いであると説明されています。ガイノイドTalk版のデザインも、引き続き△○□×氏が担当しています。

v flowerは、その多様な表現力と魅力的なキャラクターで、今後も多くのクリエイターやファンを魅了し続けることでしょう。

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