VenusBlood -ABYSS-

『VenusBlood -ABYSS-』の概要

『VenusBlood -ABYSS-』は、2011年9月30日にdualtailからリリースされた、魔族をテーマにした戦略シミュレーションゲームです。これはdualtailブランドとしては第九作目で、『VenusBlood』シリーズの第五作品にあたります。前作までのシステムを踏襲しつつ、新たにヒロインが一般ユニットを産卵するという斬新な要素が導入されています。この革新により、シリーズは新たな展開を見せることとなりました。

ゲームシステムの特長

基本的なシステム

本作では、前作『VenusBlood -EMPIRE-』や『VenusBlood -DESIRE-』と同様に、戦略的なゲームプレイが重視されていますが、プレイヤーが直面する状況やシステムにはいくつかの違いがあります。特に、敵の師団を全滅させることが勝利条件となっており、これは過去の作品とは異なるアプローチです。

産卵システム

新たに追加された産卵システムでは、ヒロインが一般ユニットを生み出します。このシステムでは、月の周期や母胎との相性によってユニットのステータスが変化し、さらにユニットにはランダムに与えられる二つ名によっても能力が異なります。このユニークな要素がユーザーから好評を博し、シリーズに新しい方向性をもたらしました。

戦闘と成長

プレイヤーはユニットの成長に資金を投じるのではなく、戦闘を通じて経験値を得る形式で進めます。また、ユニットは武器や防具を装備可能となり、これにより戦闘中のステータス向上や新たなスキルの習得が期待できます。

新たなバトル形式

今作では、ターン終了時にサブ師団が自動的に戦うエンカウントバトルが導入され、これにより戦略的な要素がさらに強化されています。

ストーリー展開

序章

物語は、南海の群島リルバーナにおける人間と魔族の争いから始まります。強大な魔王の死や人間の魔封じアーティファクトの登場により、魔族の未来は危うくなりつつありました。この状況を打破しようとするのが、前魔王の遺児であるルキナ・ヴェルベッド＝グリザーニです。彼女は人間と魔族の共存を目指し、ひとりの錬金術師を呼び寄せます。

初章からの展開

ルキナは、彼女の教育係であり婿候補であったキルト・オーデュエスと共に、魔族の女と他の種族との交わりによって状況を打破しようとするのです。この策略が受け入れられると、彼女の陣営は教団軍との激しい戦いに突入していきます。キルトが参謀となり、魔族の女たちによって兵力を生産させる一方、教団軍が襲い掛かる中、物語は緊迫感を増していきます。

キャラクターと人間関係

登場するキャラクターたちはそれぞれに背景を持ち、ルキナやキルト、さらには教団の聖女セレナとの関係性もストーリーの中心的な要素となります。特に、ルキナとセレナが異父姉妹であることが明らかになると、彼女たちの間にどのような葛藤と感情の変化が生じるのかが物語の鍵となります。

ゲームの意義

本作『VenusBlood -ABYSS-』は、システムの革新に挑みながら、強烈なストーリーとキャラクターの深化を図っています。シリーズ全体の延命に寄与した要素でもあり、新たなファンを引き寄せる魅力を持つゲームという評価がされているのです。プレイヤーは、魔族と人間との複雑な関係を体感しながら、自身の選択がストーリーに影響を与える様子を楽しむことができます。

もう一度検索