Vimeo

Vimeo：クリエイターのための動画共有プラットフォーム

Vimeoは、ビデオクリエーターのための動画共有プラットフォームとして、2004年に誕生しました。その名の由来は「video」と「me」を組み合わせたものであり、映画を意味する「movie」のアナグラムでもあります。クリエイターの自己表現を支援する場として、高い品質と多様な機能を提供し続けています。

歴史：HD動画対応の先駆者から多機能プラットフォームへ

2004年、ジェイコブ・ロドウィックとザック・クラインによって、サイドプロジェクトとしてVimeoはスタートしました。初期から高画質動画への対応に力を入れており、2007年にはHDビデオに対応した最初の動画共有サイトとなりました。

その後、2008年には有料プラン「Vimeo Plus」が登場し、高画質動画のアップロード容量の拡大やエンコード速度の向上など、クリエイターの利便性向上を図りました。2011年にはiPhoneアプリの公開、プロクリエイター向けの「Vimeo Pro」プランの開始、音楽ストア「Vimeo Music Store」の開設など、サービスを拡充。

Vimeoは、積極的に他社との提携や買収を行い、サービスの機能強化を進めてきました。動画のアニメーション化アプリ「Echograph」、ビデオ制作アプリ「Cameo」、OTTプラットフォーム「VHX」、AI搭載動画編集サービス「Magisto」といった買収を通して、動画制作から配信、収益化までを網羅するプラットフォームへと進化しています。ライブストリーミングサービス「Livestream」の買収も、その一環として挙げられます。

2020年にはIAC/InterActiveCorp.からスピンアウトし、独立した企業としてNASDAQに上場。近年は、無料プランや有料プランの見直しを行い、より多様なニーズに対応できる体制を整えています。

ユーザー層：プロからアマチュアまで幅広いクリエイター

Vimeoには、世界中のプロとアマチュアのクリエイターが登録しています。インディーズ映画監督、映像作家、写真家、デザイナー、アニメーター、ミュージシャンなど、多様な分野のクリエイターが、自身の作品を発表・共有・収益化の場として利用しています。

ニューヨークの即興パフォーマンス集団「Improv Everywhere」や、写真家ノア・カリナによる話題のタイムラプス作品「everyday」も、Vimeoで公開された作品です。さらに、クリステン・シャールやレジー・ワッツといったコメディアン、そしてバラク・オバマ元大統領もVimeoを利用していることからも、その幅広いユーザー層がわかります。

動画の取り扱いと画質：高品質へのこだわり

Vimeoは、著作権侵害やポルノグラフィックなコンテンツの投稿を禁止しています。高品質な動画配信にこだわり、HD動画への対応をいち早く実現。現在では4K動画や360度ビデオにも対応し、VRコンテンツの販売も可能です。

アップロード可能な容量やHD動画の本数は、無料プランと有料プランで異なります。有料プランでは、大容量の動画のアップロードや、より高速なエンコードが可能になります。

機能：VOD、OTT、ライブストリーミング

Vimeoは、動画配信だけでなく、収益化のための機能も充実させています。

Vimeo On Demandは、クリエイターが自身の動画を販売できるVODプラットフォームです。Vimeo OTTは、顧客が自社の動画配信チャンネルを運営できるB2Bサービスです。さらに、Vimeo LiveとVimeo Livestreamによるライブストリーミング機能も提供し、多様な配信ニーズに対応しています。

料金プラン：無料プランからエンタープライズプランまで

Vimeoは、無料プランからエンタープライズプランまで、複数の料金プランを用意しています。無料プランではアップロードできる動画数や保存できる動画数に制限がありますが、有料プランでは、アップロード容量、帯域幅、ライブストリーミング機能、分析ツールなど、より高度な機能を利用できます。

有料プランには、Starter、Standard、Advanced、Enterpriseがあり、それぞれアップロード可能な動画数や帯域幅が異なります。Enterpriseプランは、大規模な組織やエンタープライズビジネス向けのプランです。

結論：クリエイターの成長を支えるプラットフォーム

Vimeoは、高画質動画へのこだわり、多様な機能、そして幅広いユーザー層を持つクリエイターのための動画共有プラットフォームです。創業以来、常に進化を続け、クリエイターの表現活動とビジネス展開を支援し続けています。今後も、クリエイターにとってより魅力的で便利なプラットフォームとして、成長を続けていくでしょう。

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