W (UNIX)

wコマンドについて

wコマンドは、Unix系オペレーティングシステムにおいて、システムに現在ログインしているユーザーに関する情報を表示するためのコマンドです。このコマンドは、ユーザー名、ログイン時間、アイドル時間、実行中のプロセスなどの情報を一覧で提供し、システムの状況を把握するのに役立ちます。

主な機能

wコマンドは、以下の情報を表示します。

現在の時刻、システムの稼働時間、ログインユーザー数、システム負荷
システムの全体的な状況を把握できます。
ログインユーザーの一覧
ユーザー名、TTY（端末）名、ログイン時間、アイドル時間、実行中のコマンドなどが表示されます。
各ユーザーが何をしているか、いつから操作しているかを把握できます。

表示内容の詳細

wコマンドの出力例を基に、各項目について詳しく説明します。


$ w
11:12am up 608 day(s), 19:56, 6 users, load average: 0.36, 0.36, 0.37
User tty login@ idle what
smithj pts/5 8:52am w
jonesm pts/23 20Apr06 28 -bash
harry pts/18 9:01am 9 pine
peterb pts/19 21Apr06 emacs -nw html/index.html
janetmcq pts/8 10:12am 3days -csh
singh pts/12 16Apr06 5:29 /usr/bin/perl -w perl/test/program.pl


11:12am: 現在の時刻を示します。
up 608 day(s), 19:56: システムが起動してからの稼働時間を示します。この例では、608日と19時間56分稼働していることがわかります。
6 users: 現在システムにログインしているユーザー数を示します。
load average: 0.36, 0.36, 0.37: システムの負荷状況を示します。1分、5分、15分の平均負荷が表示されます。

以下の部分は、各ユーザーに関する情報です。

User: ログインしているユーザーの名前です。
例: `smithj`、`jonesm`など
tty: ユーザーがログインしている端末（TTY）の名前です。
例: `pts/5`、`pts/23`など。ptsは擬似端末（pseudo terminal）を意味します。
login@: ユーザーがログインした時間です。
例: `8:52am`、`20Apr06`など
idle: ユーザーが最後に操作を行ってからの経過時間です。
例: `28` (28分) 、`3days` (3日間)、空白は操作中を示します。
what: ユーザーが現在実行しているコマンドです。
例: `w`（wコマンド自身）、`-bash`（bashシェル）、`pine`（メールクライアント）、`emacs -nw html/index.html` (emacsエディタでHTMLファイルを開いている)、`-csh` (cshシェル)、`/usr/bin/perl -w perl/test/program.pl` (Perlスクリプトを実行中)など

関連コマンド

wコマンドは、以下のコマンドと関連性があります。

whoコマンド: ログインしているユーザーの一覧を表示します。
uptimeコマンド: システムの稼働時間や負荷を表示します。
psコマンド: 現在実行中のプロセスを表示します。

wコマンドは、これらのコマンドの情報を統合的に表示するコマンドと言えるでしょう。

外部リンク

w(1) wコマンドのmanページ
w(1) man page (Solaris 10 Reference Manual) （英語）

これらのリンクは、wコマンドの詳細な情報や、特定のオペレーティングシステムにおける使用方法についてさらに詳しく知るための参考になります。

まとめ

wコマンドは、システム管理者やユーザーがシステムの状況を把握するために非常に便利なコマンドです。ログインしているユーザーの情報やシステムの負荷状況を一覧で確認できるため、トラブルシューティングやシステム監視に役立ちます。このコマンドを効果的に活用することで、システムの効率的な運用に貢献できるでしょう。

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