W FACE

織田哲郎がソロデビュー30周年を記念して2013年10月30日にリリースした12作目のオリジナルアルバム『W FACE』（ダブル・フェイス）は、彼の音楽キャリアにおける重要なマイルストーンとなる作品です。初の2枚組となるこのアルバムは、彼の多様な音楽性を「RED」と「BLUE」という2つの異なる側面から表現しています。

DISC 1「RED」は、ロックテイストを中心とした楽曲で構成されています。エネルギッシュなギターサウンドと力強いボーカルが特徴で、織田哲郎のロック魂が炸裂しています。代表曲としては、「天啓 ver．3」、「FIRE OF LIFE」、「馬鹿なんです」などが挙げられます。中島みゆきが作詞を手掛けた「Winter Song」は、美しいストリングスアレンジが施され、冬の情景が目に浮かぶような叙情的なバラードです。また、J.J.Caleのカバー曲「After Midnight」や、FENCE OF DEFENSEとのコラボレーションユニットF.O.D.A名義で発表した「R&R IS MY FRIEND(W FACE ver．)」のソロバージョンも収録されており、彼のルーツや音楽的な幅広さを感じさせます。

DISC 2「BLUE」は、美しいメロディーを重視した楽曲で構成されています。情感豊かなボーカルと洗練されたアレンジが特徴で、織田哲郎のメロディーメーカーとしての才能が際立っています。代表曲としては、「月ノ涙」、「伝言」、「砂の城」などが挙げられます。ソナーポケットに提供した楽曲のセルフカバー「あなたのうた(W FACE Ver)」は、武田薬品工業「アリナミン」のCMソングとして起用され、多くの人に親しまれました。Carole Kingのカバー曲「You've Got A Friend」や、21st century ver．としてリアレンジされた「いつまでも変わらぬ愛を」も収録されており、彼の音楽的なルーツや敬愛するアーティストへのリスペクトが感じられます。

『W FACE』は、織田哲郎の30年にわたる音楽活動の集大成であり、彼の多様な音楽性を堪能できる作品です。ロック、バラード、ポップスなど、様々なジャンルの楽曲が収録されており、聴く人を飽きさせません。彼のファンはもちろん、幅広い音楽ファンにおすすめできるアルバムです。

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