WIND SONG

「WIND SONG」：松たか子の代表曲、アニメ映画とのタイアップ、そして楽曲制作秘話

1997年6月21日、松たか子さんの3枚目のシングル「WIND SONG」がBMGジャパンからリリースされました。この曲は、松竹配給のアニメーション映画『ジャングル大帝』とのタイアップ楽曲として制作され、映画のエンドロールで聴くことができる、いわば主題歌と言える重要な役割を担っています。シングルは、後にリリースされたベストアルバム『Five years 〜singles』に収録され、広く親しまれることとなりました。

映画とのコラボレーション：ジャングル大帝とWIND SONG

「WIND SONG」は、壮大なアニメーション映画『ジャングル大帝』の世界観と見事に融合した楽曲です。力強いメロディーと松たか子さんならではの透き通る歌声は、映画の感動的なストーリーをさらに深みのあるものへと昇華させました。タイアップはイメージソングと表記されていますが、映画の重要な場面で使用されていることから、事実上の主題歌として認識されています。

楽曲の個性：シングルとアルバムバージョンの違い

「WIND SONG」は、シングル盤とファーストアルバム『空の鏡』収録版では、イントロの長さが異なっています。アルバムバージョンはシングルバージョンに比べてイントロが短縮されている点が、聴き比べてみるとわかります。この違いは、アルバム全体の構成や楽曲の流れを考慮した結果によるものと考えられます。

制作コンセプト：「愛を感じて」を彷彿とさせる壮大な楽曲

楽曲制作において、日向大介氏による作曲・編曲は、「エルトン・ジョンの『愛を感じて』のように派手にいく」「思い切り大げさな歌を作る」というコンセプトに基づいて行われました。このコンセプトが、楽曲に壮大さとドラマ性を生み出し、聴く者の心を強く揺さぶる、印象的な楽曲に仕上がっている理由と言えるでしょう。特にシングルバージョンでは、オーケストレーションアレンジを採用することで、楽曲全体のスケール感をさらに大きく表現することに成功しています。

収録内容：多様なアレンジが楽しめる3トラック

シングル「WIND SONG」には、以下の3曲が収録されています。

1. WIND SONG：力強くも繊細な松たか子さんの歌声が印象的なメイン楽曲。
2. WIND SONG -CAGNET MIX- (Instrumental)：インストゥルメンタルバージョンにメロディとパーカッションの音を追加した、アレンジバージョンです。アルバムバージョンのインストゥルメンタルに新たな要素を加えることで、より聴き応えのある仕上がりとなっています。
3. WIND SONG (Original Karaoke)：カラオケバージョン。自分の歌声を重ねて、楽曲の世界観を存分に楽しむことができます。

まとめ：時代を超えて愛される名曲

「WIND SONG」は、アニメ映画とのタイアップ、そして楽曲制作における明確なコンセプト、そしてシングル版とアルバム版の違いなど、多くの魅力を兼ね備えた名曲です。松たか子さんの代表曲の一つとして、現在でも多くのファンに愛され続けています。楽曲の持つ壮大さと繊細さのバランス、そして松たか子さんの表現力の高さは、時代を超えて聴く者の心を捉え続けることでしょう。歌詞を手掛けたのは、数々のドラマの脚本を手掛ける坂元裕二氏です。彼の感性と日向大介氏の音楽性が融合した、まさに珠玉の1曲と言えるでしょう。

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