WOWOWアニメ

WOWOWアニメ：多様な魅力と変遷の歴史

WOWOWは、日本の民間BS放送局として、長年にわたり数多くのアニメ番組を放送しています。本稿では、WOWOWにおけるアニメ番組の放送状況、特にレギュラー枠で放送される新作アニメについて、その歴史的変遷と現状を詳細に解説します。劇場版アニメやOVAなどは対象外とします。

スクランブル放送とノンスクランブル放送

WOWOWのアニメ放送には、加入者限定のスクランブル放送と、誰でも視聴可能なノンスクランブル放送があります。

スクランブル放送は、WOWOWが制作に関与する作品が中心です。同一週のリピート放送や、複数話の一括再放送など、専門チャンネルのような編成が特徴です。富野由悠季監督作品や、独創的な作風で知られる作品など、多彩なジャンルの良作が数多く放送され、現在は「アニメプライム」枠として継続しています。

ノンスクランブル放送は、2021年4月現在、レギュラー番組としては存在しません。例外的に、スクランブル放送作品の第1話を宣伝目的で放送するケースがあります。かつては多数のレギュラー番組枠が存在し、CM挿入やスポンサークレジットといった地上波放送に近い形態がとられていました。クレジットは、初期は英語アナウンスが一般的でしたが、現在は日本語アナウンスとなっています。デジタル放送では、ノンスクランブル放送時はCM中もWOWOW加入案内が画面に表示されますが、録画視聴やB-CASカード抜き去りでは表示されません。

R-15指定相当作品

WOWOWでは、映倫規定に基づいた独自のレイティングを実施しており、性的描写や暴力的な描写を含むアニメ作品には「R-15指定相当」の表示を行い、深夜帯での放送や警告文の表示などの措置がとられます。ただし、ペアレンタルロックなどの視聴制限措置は行われません。

海外アニメ

海外アニメは基本的にスクランブル放送です。過去にはディズニー作品を積極的に放送していましたが、現在は少数作品が放送される程度です。

歴史的変遷

WOWOWは開局当初からディズニー作品を中心とした児童向けアニメを放送していましたが、1998年4月からは、より高年齢層向けのオリジナル作品をノンスクランブル放送するようになりました。1998年10月から放送された『カウボーイビバップ』の人気をきっかけに、1999年4月にはノンスクランブル放送枠が大幅に拡大され、最盛期には平日ゴールデンタイムに週5枠を確保するまでに至りました。

しかし、放送枠の競争激化や制作費の低価格化などの影響から、放送数は徐々に減少。2003年には一時的にノンスクランブル枠が消失する事態も発生しました。その後、地上波深夜アニメ枠の飽和状態を受け、深夜枠を中心に放送枠が確保されるようになりました。2005年頃からはWOWOWが制作協力として関与する作品も登場しましたが、2007年夏に『BACCANO! -バッカーノ-』を最後に、全話ノンスクランブル放送の新作テレビアニメは途絶えました。

スクランブル放送も、2008年以降は放送が途絶えがちでしたが、2012年に『オズマ』が放送されたのをきっかけに、2016年4月には「アニメプレミア」枠が新設され、2019年4月からは「アニメプライム」枠として継続しています。 「アニメプレミア」「アニメプライム」は、地上波放送局との連携も行っており、放送時期や放送局は作品によって異なります。

2019年7月期に放送された『胡蝶綺 〜若き信長〜』以降はWOWOWが製作委員会に参加するケースも出てきていますが、WOWOW主導ではない作品も増加傾向にあります。2021年1月～3月期の放送を最後に、ノンスクランブル放送は一旦終了し、現在はスクランブル放送のみとなっています。

主な放送作品

WOWOWでは、数多くのアニメ作品が放送されてきました。ここでは、代表的な作品を列挙するにとどめます。具体的な放送時期や関連情報については、各作品の項目を参照ください。

初期の放送作品例

キャンディジェーンの不思議なドロップス (全39話)
アーシャ (全4話)
森のサーカス (全4話)
インコ男爵の館 (全4話)
ミッドナイト・トリッパーズ (全4話)
トンチーズ (全4話)
ゼロの惑星 (全25話)
キャンディジェーンのランデブー (全12話)
* お茶の水博士の「20世紀の贈りもの」(全5話)

その他

WOWOWアニメの放送形態や編成は、時代の変化や視聴環境の変化に合わせて変遷を遂げてきました。今後も、独自の視点と企画で、アニメファンを魅了する番組制作・放送を期待したいところです。

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