WXV

女子ラグビーの国際大会WXV：概要と魅力

WXV（ダブリューエックスブイ）は、ワールドラグビーによって2023年に創設された、15人制女子ラグビーの国際大会です。世界各国から選抜された強豪チームがしのぎを削る、女子ラグビー界を代表する一大イベントとなっています。

大会フォーマットと構成

WXVは、世界18チームを、実力に応じてWXV1、WXV2、WXV3の3つのディビジョンに振り分け、リーグ戦を行います。ラグビーワールドカップ女子大会の開催年を除く毎年9月から10月にかけて開催され、各ディビジョンの上位と下位チームは、翌年のディビジョンを争います。

第1回大会（2023年）では、各ディビジョンの優勝をかけた熱戦が繰り広げられました。当初、第2回大会（2024年）は、第1回大会の結果に基づいた入れ替え戦のみを予定していましたが、その後、全チームを対象とした地域リーグ予選を経て、改めてディビジョン分けを行うことになりました。ただし、第1回大会のWXV3最下位チームに関しては、当初の予定通り入替戦が行われます。

設立の背景と目的

WXV設立以前、女子15人制ラグビーにはワールドカップや女子シックス・ネイションズ（ヨーロッパ6か国対抗戦）といった主要大会は存在しましたが、強豪国以外のチームが参加できる定期的な国際大会は限られていました。

2025年開催のラグビーワールドカップ女子大会の参加チーム数が12チームから16チームに拡大されたことを受け、ワールドラグビーは、より多くの国・地域が参加できる常設大会の必要性を認識。2021年3月、WXVの創設を発表しました。ワールドラグビーは、WXVに最初の2年間で640万ポンド（約10億円）を投資するなど、大会の成功に強い意欲を示しています。当初は2022年9月開始を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響で、2023年からの開催となりました。

各ディビジョンの構成

各ディビジョンのチーム構成は、毎年開催される地域リーグの結果に基づいて決定されます。第2回大会の出場チームは以下の通りです。

WXV1

女子シックス・ネイションズ上位3チーム
パシフィック・フォー・シリーズ上位3チーム

WXV2

ラグビーアフリカ・ウィメンズカップ優勝チーム
女子アジアラグビーチャンピオンシップ優勝チーム
女子シックス・ネイションズ4位・5位チーム
パシフィック・フォー・シリーズ4位チーム
女子シックス・ネイションズ6位チームとラグビーヨーロッパ・ウィメンズチャンピオンシップ優勝チームの勝者

WXV3

ラグビーアフリカ・ウィメンズカップ準優勝チーム
女子アジアラグビーチャンピオンシップ準優勝チーム
オセアニア・ウィメンズチャンピオンシップ優勝・準優勝チーム
女子シックス・ネイションズ6位チームとラグビーヨーロッパ・ウィメンズチャンピオンシップ優勝チームの敗者
前回大会WXV3最下位チームと不参加チームの上位チームの勝者

日本代表の戦績

2023年大会では、日本代表は女子アジアラグビーチャンピオンシップで優勝し、WXV2への出場権を獲得。1勝2敗という結果に終わりましたが、世界レベルの強豪チームと対戦することで、貴重な経験を積みました。2024年大会でもWXV2に出場し、ワールドカップ2025出場権も獲得しましたが、3戦全敗と苦戦しました。

大会における課題

2023年大会では、男子ワールドカップの開催日程と重なる部分があり、WXVへの注目度が低下する懸念も指摘されました。

放送と配信

WXVの試合は、各国の放送局やワールドラグビーが運営するRugbyPass TVで視聴可能です。日本代表戦はJ SPORTSで放送・配信されますが、それ以外の試合はRugbyPass TVでの視聴が中心となります。

まとめ

WXVは、女子ラグビーの国際化と発展に大きく貢献する大会です。今後、より多くの国・地域が参加し、大会規模が拡大していくことが期待されます。日本代表の更なる活躍にも期待しましょう。

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