Wanpaku

「わんぱく」は、かつて株式会社NESTAGE（旧アクト）が運営していたゲームソフト販売店のフランチャイズチェーンです。元々は株式会社アクトが「わんぱくこぞう」という名称で展開していましたが、後に「wanpaku」へと名称変更されました。

歴史

1988年4月、アクトは香川県高松市に「わんぱくこぞう」1号店をオープンし、近畿地方を中心にFC展開を始めました。1991年には任天堂と「ファミコン」の商標使用に関するライセンス契約を締結。翌年には他のFCと共にジャパンテレビゲームチェーン協会（JAG）を設立し、アクトの代表取締役社長であった新谷雄二氏が理事長に就任しました。

しかし、1994年12月に発売されたプレイステーションの販売契約を巡り、JAG加盟FC間で対立が発生。1996年にはJAGが空中分解してしまいます。また、主力事業であった中古ゲームソフト売買に対し、ゲームメーカー各社が法的措置を示唆したことから、新谷氏は他の販売店やFCと共にテレビゲームソフトウェア流通協会（ARTS）を結成し、代表理事に就任しました。

1998年7月には、フランチャイジーの1社であるライズと共に、メーカー6社から大阪地裁に提訴されました。1999年10月には敗訴となりますが、2001年3月の大阪高裁における控訴審判決で逆転勝訴。2002年4月には最高裁判所で全面勝訴が確定しました。この頃、日本テレビゲーム商業組合が結成され、新谷氏が理事長に就任しています。

2005年、創業者である新谷氏は保有株式の大半をクインランドに売却。アクトは2006年2月に、同じくクインランド傘下であったTVパニックを運営する明響社と合併し、NESTAGEとなりました。合併後も、wanpakuとTVパニックの両FCはNESTAGE本社内に事業部を設置し、並存していましたが、NESTAGEの資金繰り悪化に伴い、2008年11月から12月にかけて売却の見込みがない直営店が一斉に閉鎖されました。FC店に関しては営業が継続されましたが、一部店舗では他のチェーンへの乗り換えも発生しました。

2009年4月から5月末にかけて、残りの直営店全店とダイエー内の委託型店舗も閉店しました。店舗の多くは文教堂書店のテナントとして出店していました。

その後、2011年4月14日にゲオの子会社となり、2014年6月1日に吸収合併されました。

最盛期には418店舗を数えましたが、2010年12月時点では84店舗まで減少。2022年現在、「わんぱくこぞう」の店舗は存在せず、「Wanpaku」の店舗が数店舗残るのみとなっています。

特徴

「わんぱく」は、オリジナルの月刊ミニコミ誌「ぱっくんぽっけ」を2006年12月まで発行していました。地域密着型の情報やゲームに関する情報が掲載され、ファンに親しまれていました。

また、業界団体を設立するなど、業界内での活動も積極的に行っていました。中小のゲームソフト販売店を支援し、業界の発展に貢献しました。

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