Windows デスクトップ ガジェット

Windows デスクトップ ガジェットは、Windows 7で導入されたウィジェットエンジンであり、デスクトップ上で様々なガジェットと呼ばれるプログラムを実行できる機能でした。これは、Windows Vistaに搭載されていたWindows サイドバーを置き換えるものでした。

概要

ガジェットは、時計やカレンダー、フィードリーダーなど、単独で動作するものから、外部アプリケーションを操作するガジェットまで多岐にわたりました。HTMLやJScriptなどの技術を用いて開発が可能で、デフォルトでいくつかのガジェットが提供されていたほか、ユーザー自身で作成することもできました。

Windows デスクトップ ガジェットは、機能的にはWindows サイドバーとほぼ同じものでしたが、いくつかの点で違いがありました。Windows サイドバーは、Windowsシェルとは独立したプログラムで、画面右端に固定されたサイドバー内にガジェットを表示していました。一方、Windows デスクトップ ガジェットは、Windowsシェルに統合され、ガジェットはデスクトップ上に自由に配置できるようになりました。サイドバー自体は独立したガジェットとしてWindows Live Galleryで提供されていました。

しかし、マイクロソフトは2011年にWindows Live Galleryでのガジェットの公開を終了しました。その後もサードパーティ製のガジェットを利用することはできましたが、2012年にはガジェットの脆弱性への対策として、セキュリティパッチではなく、ガジェット機能自体を無効化するツールが提供されました。また、Windows 8では、当初はガジェットエンジンが搭載されていましたが、製品版では削除されました。

Windows VistaのWindows サイドバー時代に登場した「付箋」ガジェットは、Windows 7のWindows デスクトップ ガジェットとは切り離され、Windows 8以降も引き続き利用可能な機能として残っています。

特徴

Windows デスクトップ ガジェットの主な特徴は以下の通りです。

デスクトップへの統合: ガジェットがデスクトップ上に直接表示されるため、サイドバーに縛られることなく、自由なレイアウトが可能でした。
カスタマイズ性: ユーザーは、HTMLやJScriptなどを用いて独自のガジェットを作成することができました。
豊富な種類: 時計、カレンダー、天気予報、システムモニターなど、様々な種類のガジェットが提供されました。
利便性: デスクトップ上で必要な情報を手軽に確認でき、作業効率の向上に貢献しました。

廃止の理由

Windows デスクトップ ガジェットは、その利便性から多くのユーザーに利用されましたが、セキュリティ上の脆弱性が問題視されるようになりました。マイクロソフトは、これらの脆弱性への対策として、ガジェット機能の無効化ツールを提供し、Windows 8ではガジェット機能を廃止しました。Windows 8では、より安全なWindows ストアアプリとスタート画面が、ガジェットの代替となる機能として導入されました。

関連情報

ガジェットは廃止になりました ｰ Windows Help
Windows サイドバー開発者用リファレンス (MSDN)
* Windows デスクトップ ガジェットのガイドライン (MSDN)

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