Windows 3D ピンボール

Windows 3D ピンボール Space Cadet

『Windows 3D ピンボール Space Cadet』は、Microsoftが開発した古典的なピンボールゲームで、Windows NT4.0からXPまでの技術に対応しています。ゲームは1996年にマクシスによって開発された『Full Tilt! Pinball』の一部としてスタートし、その中で『Space Cadet』は特に認知されました。Windows 95の拡張パック『Microsoft Plus! for Windows 95』に収録され、その後もWindowsのさまざまなバージョンにプリインストールされていました。

ゲームの特徴

『Space Cadet』は、プレイヤーが宇宙軍の士官候補生として課題をクリアしながら階級を上げていくという設定が特徴です。ミッションをクリアすることで、少尉から元帥までの階級昇進が可能になりますが、ゲームのルール自体はこの設定に深く絡んでいません。盤面のデザインやメッセージから、宇宙をテーマにした要素が見受けられます。

プレイスタイルはオーソドックスなピンボールに則っており、キーボードやジョイスティックでパドルを操作し、時には台を揺することでボールを保持するテクニックも用いられます。しかし、揺らしすぎると「TILT」となり、操作ができなくなる危険性もあるため、注意が必要です。ゲームは、特に古いコンピュータでもスムーズに動作するように設計されており、3Dという名前が付いているものの、実際にはラスタ画像が背景として使用されています。これにより、低スペックのPCでも問題なくプレイできるという利点があります。

バグとその影響

日本語版にはいくつかのバグがあり、その中にはゲームを強制終了させる致命的なものも含まれています。特に、あるミッションで表示されるメッセージの誤記や、特定の条件で発動するミッションが正常に機能しない問題が報告されています。たとえば、「サテライト リトリーバル」というミッションは、メモリの確保サイズを超える文字列を使用するため、システムエラーを引き起こすことがあります。

裏技の発見

『Space Cadet』には、特定の操作を行うことで裏技が発動する仕組みも存在します。これらは通常プレイでは得られない様々な効果を享受できます。たとえば、フレームレートを表示させたり、ハイスコアを改ざんしたりすることが可能です。さらに、全画面で操作することでボールを無限にする、エキストラボールを得る、重力トラップをオンにすることもできます。

現在と未来

残念ながら、『Windows 3D ピンボール Space Cadet』はWindows Vista以降のバージョンには収録されていません。これは、64ビット対応に伴うバグのためで、修正が困難であることが原因とされています。ただし、Windows 10や11でもプレイは可能であり、サポートは提供されていないものの、多くのプレイヤーが楽しむことができています。また、Windows 8や8.1には通常バージョンは含まれていないものの、ダウンロード版のPinball FX2として新たな形で楽しむことができます。

古き良き時代のゲームである『Windows 3D ピンボール Space Cadet』は、今もなお多くのファンに支えられ続けています。メモリアルな作品として、ゲーム史に名を刻む存在です。

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