Wireless Markup Language

Wireless Markup Language (WML) とは



Wireless Markup Language（WML）は、初期の携帯電話向けインターネットコンテンツ記述言語です。1990年代にUnwired Planetが開発したHDMLを起源とし、1998年にWAPフォーラムによって業界標準として策定されました。WMLはその後XMLに準拠するようバージョンアップされましたが、2002年のWAP2.0仕様では、WML1.3、cHTML、XHTML MPが併記されることになりました。しかし、XHTML MPの採用により、WMLの利用は急速に衰退しました。

WMLの概要



携帯機器の性能向上に伴い、XHTMLやHTMLが広く使われるようになり、WMLは古い携帯機器での利用に限られています。WML文書は、WML（バージョン1.3）DTDに従ったXML文書であり、W3C Markup Validation Serviceで文書形式の正当性を検証できます。

以下はWMLページのサンプルコードです。

xml

"http://www.phone.com/dtd/wml11.dtd" >


This is a sample WML page.






WMLページはウェブサーバーに格納され、WAPゲートウェイを通して携帯電話にアクセスされます。WAPゲートウェイはプロキシとして機能し、ページを携帯電話に適した形式に変換します。この処理はユーザーから隠蔽されているため、携帯電話からは通常のブラウザでHTMLにアクセスするのと同様に感じられます。

WMLの構造と特徴



WMLはHTMLに似ており、ハイパーリンク、テキストと画像の混在、フォームによる入力が可能です。WML文書は「deck」と呼ばれ、その内部は1つ以上の「card」（ページ）で構成されています。各cardがユーザーとのインタラクションを表現し、WMLにはcard間のナビゲーションを制御する要素も含まれています。

WMLの現状と将来



WAP2.0の規格策定時には、WMLはcHTML、XHTML MPと共にコンテンツ記述言語として併記されました。しかし、WMLとcHTMLは、低速な無線インターネット時代には存在意義があったものの、高速通信が普及した現代では適合しなくなりました。そのため、WMLは限定的な環境のレガシーコンテンツとして残っているに過ぎず、消滅しつつあります。現代のモバイルウェブ開発では、XHTML MPやHTML5などのより進化した技術が主流となっています。

関連情報



  • - Compact HTML: WMLと同様に初期のモバイルデバイス向けに設計されたHTMLのサブセット。
  • - WMLScript: WMLで利用されるスクリプト言語。
  • - Wireless Bitmap: モバイルデバイスで使用されるビットマップ画像形式。
  • - マイクロブラウザ: モバイルデバイス向けのブラウザ。
  • - XHTML Mobile Profile: モバイルデバイス向けのXHTMLのプロファイル。

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