Wish (漫画)

漫画『Wish』の概要

『Wish』は、日本の漫画家集団CLAMPが手がけた作品で、1995年から1998年にかけて『ミステリーDX』で連載されました。全23話と3つのエクストラストーリーから成るこの漫画は、全4巻の単行本としてまとめられています。注目すべきは、本作の作画を主に手がけたのが、CLAMPの一員である猫井椿である点です。

アニメーションと関連作品

1997年には本作に基づくアニメーションクリップが制作され、後に2007年に発売されたCLAMP15周年記念アルバム「CLAMPAZAR」のDVDに収録されました。また『Wish』の世界観は、後にリリースされたCLAMPの作品『こばと。』ともつながりがあります。『こばと。』のテレビアニメ版には、『Wish』が原作としてもクレジットされています。『こばと。』アニメ化に伴い、『Wish』の単行本は新装版として再版され、読者に再び楽しむ機会を提供しました。

物語のあらすじ

物語は、病院で外科医として働く栩堂琇一郎が主人公です。ある深夜、彼はカラスに襲われる天使・琥珀を助けます。琥珀はお礼として琇一郎の「願い」を叶えると言い、彼の家に居候することになります。しかし、琥珀は地上での生活に不慣れで、時折失敗を重ねます。そんな彼を優しく見守る琇一郎に、琥珀は次第に惹かれていきますが、ふたりには過酷な運命が待ち受けています。

主な登場人物

琥珀（こはく）

主役の天使で、日が暮れると力が減少し小さくなりますが、天界では力強く神に特別視されています。彼自身は非常に純粋で天然な性格でありながらも、少しドジな面も持ち合わせています。

栩堂琇一郎（くどう しゅういちろう）

29歳の外科医で、無愛想ですが根は優しく、特に子供からは人気があります。琥珀との出会いを通じて、彼の心も変わっていきますが、彼の運命は思わぬ形で交錯します。

紅榴（こうりゅう）

悪魔であり魔王の甥っ子で、琥珀をしばしばいじめる性格。性格的に複雑で、琥珀に対して特別な感情を抱いている様子が描かれます。

翡翠（ひすい）および黒燿（こくよう）

四天使長の一人である翡翠は、琥珀に非常に優しい存在。その一方で、黒燿は翡翠の恋人であり、彼女を守るためにさまざまな行動を取ります。

物語のテーマ

『Wish』の核心は禁断の恋であり、天使と人間の間に存在する立場の違いとそれに伴う葛藤、愛と運命の宿命的なつながりが描かれています。また、CLAMPならではの美しい描写と、感情豊かなキャラクターたちの交流が作品全体の魅力となっています。

まとめ

この作品は、ファンタジーとロマンスが絶妙に絡み合い、読者に深い感動を与えるストーリーが展開される一冊です。CLAMPの作品に興味がある方や、ファンタジー系の物語を好む方にとって、是非とも手に取ってほしい作品となっています。

もう一度検索