Workday

Workday, Inc.: クラウド型エンタープライズソフトウェアのリーディングカンパニー

Workday, Inc.は、財務管理と人事管理のクラウド型ソフトウェアを提供する、アメリカを拠点とするグローバル企業です。2005年、オラクルによるピープルソフト買収を機に、ピープルソフトの創業者であるDavid Duffield氏とAneel Bhusri氏が、同社の経験とノウハウを活かして設立されました。

設立以来、Workdayは急速に成長を遂げ、2012年にはニューヨーク証券取引所に上場（IPO）。公開時の企業価値は95億ドルに達し、大きな注目を集めました。その後も、堅実な経営と革新的な技術によって市場での地位を確固たるものにし、現在では世界各国で3350社以上のお客様にサービスを提供しています。Fortune 50企業の60％、Fortune 500企業の40％がWorkdayを採用するなど、幅広い業界で高い信頼を獲得しています。

従業員満足度と企業評価

Workdayは、従業員にとって働きやすい環境づくりにも力を入れています。2020年のフォーチュン誌の「働きがいのある企業トップ100」で5位にランクインした他、『San Francisco Business Times』誌の「Best Places to Work in the Bay」大企業部門でも2位を獲得するなど、高い従業員満足度を誇ります。これは、同社の企業文化と、従業員への配慮を重視する姿勢の表れと言えるでしょう。

事業内容とビジネスモデル

Workdayは、財務管理、人事管理、プランニング、分析など、企業活動に必要な様々な機能を統合したクラウドアプリケーションを提供しています。ソフトウェアを直接販売するのではなく、SaaS (Software as a Service) モデルを採用。顧客は契約期間に応じて料金を支払うサブスクリプション型サービスであり、安定した収益基盤を築いています。このビジネスモデルは、顧客への継続的な価値提供と、Workday自身の安定した成長に貢献しています。

2016年には年間売上高10億ドルを突破、2021年1月期の売上高は43億ドルに達するなど、設立以来右肩上がりの成長を続けています。この成長は、Workdayの製品やサービスに対する市場の需要の高さを示しています。

製品と機能

Workdayは、単一の統合システムで、財務、人事、プランニング、分析といったエンタープライズレベルの機能を提供することで、顧客企業の業務効率化に大きく貢献しています。主なアプリケーションは以下の通りです。

財務管理: 会計・財務、収益管理、マネジメントレポーティング、エンタープライズレポーティング、経費管理、調達管理、在庫管理、プロジェクト管理、グラント管理、ファイナンシャルパフォーマンス管理など

人事管理: 人事管理、ワークフォースプランニング、福利厚生、報酬管理、タレントマネジメント、リクルーティング、給与計算ソリューション、勤怠管理、教育研修、プリズムアナリティクス、プロフェッショナルサービスオートメーションなど

学生・教職員ライフサイクル管理: アカデミックな基盤、新卒学生の採用、入学手続き、カリキュラム管理、在籍記録、学業支援、奨学金、学生財務など

これらのアプリケーションは相互に連携し、シームレスなデータ連携と情報共有を実現。企業全体の業務効率向上に貢献しています。

沿革と成長戦略

Workdayは2005年3月に創業、2006年11月にサービスを開始しました。当初は、創業者とGreylock Partners社からの資金提供を受けていましたが、その後、複数回の資金調達を経て、2012年のIPOに至りました。

成長戦略として、Workdayは積極的な買収戦略も展開しています。2018年には拡張分析ツールを提供するStories.bi社、2021年には外部労働力人材管理のスタートアップであるVNDLY社を買収するなど、技術力の向上とサービスの拡充に努めています。

まとめ

Workdayは、革新的な技術と顧客重視の姿勢を堅持し、エンタープライズ市場におけるクラウド型ソフトウェアのリーディングカンパニーとして成長を続けています。今後も、製品・サービスの拡充とグローバル展開を通じて、世界中の企業のデジタル変革を支援していくことが期待されています。

もう一度検索