XF7B (航空機)

ボーイング XF7B—試作艦上戦闘機の概要

ボーイング社が開発したXF7Bは、アメリカ海軍向けの試作戦闘機で、陸軍用戦闘機P-26を基にした艦上戦闘機です。この機体は、ほぼ同型の陸軍型P-29と共通の設計要素を持っていましたが、飛行特性上の問題から最終的には採用されることはありませんでした。

設計と開発

XF7B-1は、ボーイング社内でモデル273として知られ、前述のP-29とはほぼ同じ設計を持っています。主翼は片持ち式で、半引き込み式の landing gear(車輪)を採用しているものの、コックピットは陸軍型とは異なり、開放型の設計となっていました。1933年9月には、XF7B-1（シリアル9378）が初飛行を果たし、アメリカ海軍によってテストされる最初の単葉戦闘機となりました。

初飛行後、XF7B-1はその性能を評価されましたが、高すぎる着陸速度が問題視されました。このため、当時の航空母艦における運用には不向きであると判断された結果、採用は見送られることとなったのです。

性能諸元

XF7Bの主な性能は次の通りです：

• - 乗員: 1名
• - 全長: 6.88 m（22 ft 7 in）
• - 全幅: 9.75 m（32 ft）
• - 全高: 3.30 m（10 ft 10 in）
• - 全備重量: 1,750 kg（3,857 lb）
• - 発動機: プラット＆ホイットニー R-1340-30「ワスプ」空冷星型 1基（550 hp）
• - 速力: 372 km/h（231 mph）/ 高度 1,830 m（6,000 ft）
• - 上昇限度: 7,925 m（26,000 ft）
• - 武装: 7.62 mm機銃 2丁または12.7 mm機銃・7.62 mm機銃各 1丁

XF7Bは、当時の航空技術を代表する機体の一つであり、その設計はP-26の延長線上にありました。しかし、実運用に際しての問題点が多く、その存在が歴史に刻まれることはありませんでした。それでも、この試作機は航空機の発展における貴重な一歩であったことは間違いありません。

外部リンク

• - Boeing XF7B-1

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