XMLGUI

XMLGUIは、KDEフレームワークの一部として提供される、XMLベースのユーザーインターフェース（UI）設計フレームワークです。このフレームワークは、アプリケーションのUIを構築するために、「アクション」という概念を導入しています。

アクションとは

アクションとは、ユーザーが実行可能な操作を抽象化したものです。例えば、「ファイルを開く」、「保存」、「コピー」といった操作がアクションとして定義されます。XMLGUIでは、これらのアクションを個別に定義し、アイコン、説明テキスト、ツールチップなどの情報を関連付けることができます。

柔軟なUI設計

XMLGUIの最大の特徴は、アクションがどのメニューやツールバーに含まれるかをハードコードしない点です。代わりに、メニューバーやツールバーのレイアウトを記述したXMLファイルを別途配布します。これにより、アプリケーションのソースコードを修正することなく、ユーザーインターフェースを柔軟に変更できます。例えば、ユーザーは自分の好みに合わせてメニュー項目を並び替えたり、不要な項目を削除したりすることが可能です。

KPartとの連携

XMLGUIは、KDEのコンポーネントプログラミングインターフェイスであるKPartとの連携も強力です。KPartのGUIをアプリケーションのGUIに統合できるため、複雑なUIを持つアプリケーションの開発を効率化できます。Konquerorファイルマネージャは、この連携の代表的な例です。

他のプロジェクトとの関連

XMLGUIという名称は、他のプロジェクトでも使用されている場合があります。例えば、Berylというプロジェクトは、以前xmlguiという名称でした。また、他のXMLベースのGUIライブラリも多数存在します。そのため、名称がややジェネリックであると言えます。

XMLGUIの後継

現在、KDE 4向けにLiveUIというコードネームで開発が進められているプロジェクトがあり、これがXMLGUIの後継となる予定です。LiveUIは、XMLGUIの理念を引き継ぎつつ、さらなる柔軟性と拡張性を提供することを目指しています。

まとめ

XMLGUIは、KDEフレームワークにおけるGUI設計を大きく変革したフレームワークです。アクションの概念、XMLベースのレイアウト記述、KPartとの連携といった特徴により、柔軟で効率的なUI開発を可能にします。現在では後継となるLiveUIの開発が進められていますが、XMLGUIの設計思想は、現代のUI設計にも大きな影響を与え続けています。

関連項目

Qt Style Sheets

外部リンク

XMLGUI アーキテクチャーへの KDE ガイド

もう一度検索