YAMASHIRO桃源郷

『YAMASHIRO桃源郷』の概要

『YAMASHIRO桃源郷』（やましろとうげんきょう）は、1994年10月から1995年9月まで読売テレビで放送されたバラエティ番組で、特に木曜日の企画として生放送されていました。この番組は、「どんまい!!スポーツ&ワイド」及び「どんまい!! VARIETYSHOW&SPORTS」という名称のもとで放送され、司会を務めたのは山城新伍でした。

番組の特徴と展開

本番組は、前番組である『EXテレビ』の火・木曜版「EX Osaka」のスタイルを引き継いだ独特な内容で構成されていました。しかし、『EX Osaka』での上岡龍太郎や島田紳助が巧みに引き出した視聴率の高い名企画群に対し、山城はその圧倒的な存在感から意見やアイデアが受け入れられない環境を作り出してしまいました。結果として、番組の内容は徐々にマンネリ化し、毎週同じような企画が繰り返される形になり、1年で放送が終了する運びとなりました。

エピソードと印象深い企画

初回の企画では、『知ってるつもり?!』スタイルで山城自身の半生に関するクイズをゲストたちが回答する「クイズ!新伍ちゃん」が放送されましたが、予想以上にマニアックな内容にゲストたちは困惑し、解答できない場面が続きました。そのため、山城が解答に関連したエピソードを延々と語る状況に繋がりました。タイトルは関西ローカルの『クイズ!紳助くん』からのインスパイアとされます。

第1回放送では、タレントの西川のりおが前枠の司会者を批判し、それ以降二人の間に対立が生じました。スタジオセットは、毎回異なる企画に合わせて飾り付けられ、赤を基調にした花々が豊富に並べられ、独特の演出が施されていました。

他にも、外国人たちを円卓に集めてトークを行う企画や、山城が映画について1時間にわたり語る企画なども放送されましたが、山城がCMのタイミングを無視して話し続けた結果、番組の後半はCMが頻繁に挿入される展開になりました。これらの企画は、その後人気番組となる『ここがヘンだよ日本人』の原型とみなされる部分もありました。

番組の終焉と評価

最終段階では、「激突!キレ者バトル」と題された企画が隔週で放送され、世間に不満を抱くタレントたちがカメラに向かって叫びまくり、最後に山城が独断で優勝者を決定する形式が取られました。それにより、斬新な内容とは言い難い結果も生まれました。

周囲のスタッフからは、他局の企画を模倣したと批判されることもありましたが、山城の影響力ゆえに、ちょうどその時期の急な番組移行に伴って、準備不足が露呈していたのも事実です。

1996年6月に『新伍&紳助のあぶない話』が終了した際、山城はメディアから姿を消し、他の多くのバラエティ番組の司会者としての役割を終えました。『YAMASHIRO桃源郷』は、そうした背景を持つ特殊なプログラムであったことは忘れてはならないでしょう。

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