YELL/じょいふる

シングル『YELL/じょいふる』の概要

いきものがかりの15作目のシングル『YELL/じょいふる』は、2009年9月23日にエピックレコードジャパンからリリースされました。この作品は「YELL」と「じょいふる」という2つの楽曲がメインの両A面シングルです。特に「YELL」は、NHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲として制作された背景を持ち、いきものがかりにとって特別な意味を持つ一曲となっています。

1. 曲の背景と制作過程

「YELL」は、NHKのリクエストに応じて元気でアップテンポな曲を作ろうとしたものの、作詞・作曲を手掛けた水野良樹は自身の15歳の頃の悩みを振り返り、より深い感情を込めた楽曲を作ることを選びました。この結果、最終的には課題曲として採用されました。歌詞には、悩みを抱えた青春やそれを乗り越える力強さが表現されており、合唱編曲も施されています。「じょいふる」は、江崎グリコの「ポッキー」CMソングとして依頼され、ここでは非常にポップで楽しい旋律が際立っており、水野は歌詞よりも音の面白さに焦点を当てることを意識しました。

2. リリースとパッケージの特徴

本シングルは、いきものがかりにとって久々の両A面シングルであり、初回仕様限定盤には特典として「いきものカード」と応募ハガキが付属していました。また、音楽的には全く異なる2曲が共存していることの不思議さと、吉岡の歌声の多様性について水野は強く評価しています。

3. ミュージックビデオの内容

両曲のミュージックビデオは神奈川県厚木市の中学校で撮影され、特に「YELL」では生徒たちとの感動的なシーンが描かれています。一方「じょいふる」は、文化祭の雰囲気をそのまま再現したような明るいパフォーマンスが特徴的で、吉岡が生徒たちと一緒にダンスを踊る様子が印象的です。

4. チャート成績と批評

リリース当初、オリコンデイリーシングルチャートでは初の1位を獲得し、週間シングルチャートでも2位と好成績を残しました。この成功により、いきものがかりは多くの音楽賞を受賞することとなり、特に「YELL」は多くの卒業式で歌われるようになりました。

5. シングルの受容と影響

「YELL」は卒業ソングとして非常に多く用いられ、オリコンの卒業ソングランキングでも上位に入るなど、感動的な場面での使用が広がっています。また、ゲーム音楽でも「じょいふる」の展開が広がり、数多くの音楽体感ゲームに採用されています。

6. ライブでのパフォーマンス

いきものがかりは紅白歌合戦や各種音楽番組の出演においてもこれらの曲を披露しており、特に『紅白歌合戦』では中学生たちと共に「YELL」を歌う試みが話題となりました。これにより、曲のメッセージが更に多くの人々に強く伝わりました。

まとめ

『YELL/じょいふる』は、感動と楽しさが詰まった作品です。異なる色合いを持つ2曲が共存し、それぞれが持つメッセージが多くのリスナーの心に響いています。このシングルは、いきものがかりの音楽の幅広さと深さを示す重要な作品として位置づけられています。

もう一度検索