Yammer

Yammer（ヤマー）

Yammerは、2008年9月にリリースされたエンタープライズ向けのソーシャルネットワーキングサービスです。Twitterのように不特定多数にメッセージを公開するのではなく、特定の組織内やそのメンバー、指名されたグループに限ってコミュニケーションを行うためのプラットフォームです。Yammerはもともと企業向けのミニブログサービスとして誕生し、その後に発展して現在のソーシャルネットワーキングサービスの形態に至りました。

Yammerの利用者は、自身のメールアドレスのドメインによってネットワークへのアクセスが制御されます。同じドメインを持つユーザーのみが同じネットワークに参加できるため、企業内での情報共有やコミュニケーションの強化が図られています。2012年6月、アメリカのマイクロソフトがYammerを約950億円で買収し、同年7月にその買収を完了しました。買収時点で、Yammerは全世界で500万人以上の利用者と20万以上の企業が利用していることが確認されました。

2023年2月には、マイクロソフトがYammerブランドを廃止し、「Viva Engage」に統合することを発表しています。このように、Yammerはその機能を次世代のプラットフォームへと進化させています。

沿革

Yammerは2008年9月8日にTechCrunch50カンファレンスでその事業を開始しました。このカンファレンスにおいて、TechCrunchのエリック・ションフェルドはYammerを「Twitterのエンタープライズ版」と評価しました。Yammerの創業者であるデビッド・ザックスは、自社Geniのエンジニアによって開発されたサービスに魅了され、Yammerを自身の事業として立ち上げる決意をしました。本サービスは、情報共有のスタイルとして「今何の仕事をしているのか？」という問いかけを中心に展開されています。

2010年2月には「コミュニティ」機能を搭載し、ドメインに依存せずに多様なグループとの連携が可能となりました。同年9月には次世代バージョンであるYammer 2.0がリリースされ、より高性能なソーシャルネットワーキングプラットフォームへと進化しました。このバージョンでは、従来のコミュニケーションツールを超えた機能が提供されています。

Yammerはサードパーティによるアプリケーションの開発を促進し、ユーザーへの直接販売も可能となっています。このようなオープン性が新たなビジネス機会を創出しているのです。

利用料金

Yammerはフリーミアムモデルを採用しており、基本機能は無料で利用できる一方で、追加機能を搭載した有料サービスを提供しています。有料プランには、シルバー（1ユーザーあたり月3ドル）とゴールド（同5ドル）の2つがあり、より多くの管理機能やセキュリティツール、データエクスポートなどの利点が得られます。また、大企業や教育機関、非営利団体に対するディスカウントも案内されています。さらに、マイクロソフトの提供するMicrosoft 365シリーズ（旧Office 365）でもYammerが利用可能です。

特徴

Yammerはミニブログサービスとしてのメッセージ投稿機能に加え、様々なビジネスコミュニケーション機能を備えています。これにより、企業内での情報共有やコラボレーションが容易になり、効率的な業務運営が可能となります。Yammerは、ユーザーが気軽に情報を投稿し、他のメンバーとリアルタイムでコミュニケーションを行うための理想的なプラットフォームと言えるでしょう。

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