Z Shell

Z shell (zsh) について

Z shell（ズィーシェル、zsh）は、Unix系のオペレーティングシステムで利用されるコマンドシェルの一つです。対話的なログインシェルとしての利用はもちろんのこと、強力なスクリプト言語インタープリターとしても機能します。zshは、Bourne Shellを拡張したものであり、bash、ksh、tcshといった他のシェルの優れた機能も取り込んでいます。

歴史

zshは1990年に、当時プリンストン大学の学生であったポール・ファルスタッドによって開発されました。シェルの名前は、当時のプリンストン大学のティーチングアシスタントであり、イェール大学の教授でもあったZhong Shaoのログイン名 "zsh" に由来しています。

macOSでは、以前はBashがシステムシェルとして使われていましたが、macOS 10.15 Catalina以降、zshがユーザーシェルのデフォルトとして採用されています。また、Windows上でUnix環境を提供するInterixサブシステムでは、Unix版のソースコードをビルドすることでzshを使用することが可能です。

特徴

zshには、以下のような特徴があります。

プログラム可能な補完機能: 多くのコマンドのオプションや引数を補完することで、ユーザーの入力を支援します。インストール直後から数百のコマンドをサポートしています。
コマンド履歴の共有: 起動しているすべてのzshセッション間でコマンド履歴を共有できます。
拡張ファイル名生成: findコマンドのような外部コマンドを使用せずに、ワイルドカード展開でファイル名を展開できます。
変数と配列の強化: 変数と配列の処理が改善されており、より複雑な操作が可能です。
複数行コマンドの編集: バッファ内で複数行のコマンドを編集できます。
スペルチェック機能: 入力したコマンドのスペルミスを修正する機能があります。
互換モード: 様々な互換モードがあり、例えばzshを/bin/shとして実行した場合はBourne Shellのように振る舞わせることができます。
プロンプトテーマ: プロンプトをカスタマイズし、右端に情報を表示したり、長いコマンド入力時に隠れる右プロンプトを表示できます。
高度なカスタマイズ: シェル全体を高度にカスタマイズすることが可能です。

zshは非常に多機能であり、その巨大なサイズは、マニュアルの冒頭にある「zshは多くの機能を持つため、マニュアルはいくつかのセクションに分かれています」という一文と、17個のセクション名リストからも明らかです。

脚注

zshは、その強力な機能とカスタマイズ性から、多くのユーザーに愛用されています。

外部リンク

Zsh
ZSH - THE Z SHELL
The Zsh Wiki
Zsh -- the Final Letter in Shells
究極のシェル「zsh」を知る(その1)
究極のシェル「zsh」を知る(その2)
漢のzsh
zshで究極のオペレーションを
* zshのある暮らし2

もう一度検索