Z.O.E 2167 IDOLO

『Z.O.E 2167 IDOLO』

『Z.O.E 2167 IDOLO』は、2001年3月1日にPlayStation 2向けに発売されたゲーム『Z.O.E』と同時にリリースされたOVAです。制作はVAPによって行われました。本作は、バフラムのLEVパイロットであるラダム・レヴァンズが主人公で、彼がオービタルフレーム（OF）である「イドロ」の開発に関わり歌を通じて明かされるダイモス事件を描いています。物語は『Z.O.E』本編以前の出来事を中心としつつ、その後のストーリー展開への重要な伏線も含まれています。

概要とストーリー

物語の中心はラダム・レヴァンズで、プライド高い彼はメタトロンと呼ばれる超物質の力に特別な反応を示します。しかし、彼は次第にその力に蝕まれ、地球軍に潜入した際に重い選択を迫られる場面に直面します。彼は自身の意識を取り戻し、単なる負けず嫌いであることに気づき、軍を退役する決意を固めます。しかし、彼の愛する人々—ドロレスとレイチェル—が地球軍に捕らえられたことで、ラダムは一人でイドロに乗り込み、特攻を敢行するのです。

この優れた戦闘機能を持つイドロを駆使して、ラダムは地球軍を粉砕し、愛するドロレスを助けるために必死に戦います。

主な登場人物

ラダム・レヴァンズ

声優は子安武人が担当。高いプライドを持つバフラムのパイロットで、イドロの性能を引き出す力を持っています。しかし、彼はメタトロンの影響を受け、最終的には自分自身と向き合うことになります。その過程で、他者と自分を比較することへの執着を断ち、自身の価値観を見つめ直すことになります。

ドロレス・ヘイズ

声優は桑島法子。ラダムの恋人であり、彼を支える技術者です。彼女は自らの感情に苦しむラダムを助けようとしますが、最終的に地球軍によって連れ去られてしまいます。彼女の存在がラダムの行動に大きな影響を与えます。死の直前には、彼女の手からイドロに何かが転写される重要な場面があります。

ヴァイオラ・ギュネー

声優は手塚ちはる。ラダムの同僚で、彼に好意を抱いています。ラダムの決断に戸惑いながらも、彼の追い求める愛に翻弄され、最終的には彼女もまた戦いに巻き込まれていきます。

レイチェル・スチュワート・リンクス

声優は榊原良子。OFの開発責任者で、メタトロンの特性に気づき、無駄な開発に疑問を持ちます。彼女もまた、地球軍によって拉致され、バフラム内の陰謀と戦う立場となります。

制作スタッフ

本作はサンライズによって企画され、原作はKCE Japanが手掛け、監督は渡邊哲哉が担当しました。脚本には吉田伸が関与し、メインキャラクターデザインには平山円が起用されました。音楽は七瀬光が担当し、視覚的表現にも力を入れた作品になっています。

配信とリリース

2012年10月24日にはBlu-ray Disc版が発売され、現在はバンダイチャンネルを通じて視聴も可能です。本作は、深いキャラクター開発や緊張感のあるストーリー展開によって、多くのファンに愛され続けています。

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