Zoho

Zohoは、ウェブブラウザを通じて利用できるオンラインアプリケーションサービス群です。多岐にわたるビジネスツールを提供しており、その開発とサポートは主にZOHO Corp.とZOHO JAPAN Corp.が担っています。

このサービスの特徴は、オンライン上で仕事を行うために必要な様々なアプリケーションを一式で提供している点です。世界中で多数の会員に利用されており、最大の利便性の一つとして、Zohoシングルサインオン（SSO）があります。これにより、提供される複数のアプリケーションを、たった一つの共通アカウントで seamless に利用することができます。さらに、既に所有しているYahoo!アカウント、Googleアカウント、またはFacebookアカウントを使ってログインすることも可能です。

Zoho上で作成・管理するデータは、ユーザーの意向に応じて公開・非公開を設定できます。また、他のユーザーを招待して共同で編集作業を進めることも容易です。文書の整理にはタグ付け機能があり、多数のファイルを効率的に管理できます。

利用料金については、多くのサービスが基本的な機能範囲で無料で提供されています。しかし、より大きなストレージ容量が必要な場合や、利用できるユーザー数を増やしたい場合など、特定の高度な機能や大規模な利用には有料プランの契約が必要となります。

オンラインでの利用が基本ですが、オフライン環境との連携機能も充実しています。作成した文書やデータは、PDF、Microsoft Office形式、HTMLなど、様々なファイル形式に変換してエクスポートし、一般的なオフィスソフトウェアで利用可能です。逆に、Microsoft OfficeやOpenDocument形式のファイルをZohoにインポートして編集することもできます。文書ごとに履歴管理機能があり、過去の特定のバージョンにいつでも戻せるため、変更履歴の追跡や誤操作からの復旧に役立ちます。複数の文書やデータをオンラインストレージ上で一元管理する機能も提供されています。技術的には主にAjaxを採用していますが、一部機能にはFlashが使われている箇所もあります。

Zohoの利便性を高めるための関連ツールも多数存在します。例えば、「Zoho Plugin for Microsoft Office」を利用すれば、MS Office環境から直接Zoho上のデータを編集・保存できます。「Zoho Notebook Plugin」はウェブページの情報を手軽にZoho Notebookに取り込むのに便利で、「Zoho QuickRead」はウェブ上のオフィス文書をブラウザで直接閲覧可能にします。また、Zohoのデータを簡単に保存できるウィジェットも提供されています。開発者向けには、一部機能のAPIが公開されており、URI形式での通信を通じてデータの取得や編集が可能です。APIからの応答形式はまたはXMLで、利用には事前にAPIキーの取得が必要です。

このサービスを展開するZOHO Corp.は、インドのチェンナイにグローバル本社を置いています。関連企業は日本（神奈川県横浜市）、アメリカ合衆国（カリフォルニア州、テキサス州）、中華人民共和国（北京市）など、世界各地に拠点を設けています。

「Zoho」というサービス名の由来はユニークです。ZOHO Corp.の創業初期のメンバーの一人が、偶然所有していた「zoho.com」というドメイン名に対して、感覚的に「ゾーホーって響きがなんだかカッコいい」と感じたことがきっかけで、そのままサービス名として採用されたと言われています。

これらの多角的な機能と体制により、Zohoは個人の利用から企業のビジネス活動まで、幅広いニーズに応える強力なオンラインプラットフォームとして多くのユーザーに支持されています。

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