Zune

Zune（ズーン）

Zuneは、マイクロソフトが開発した携帯音楽プレーヤーであり、そのブランド名としても知られています。初代モデルは2006年11月14日にアメリカで発売され、数年間にわたり一定の人気を持ちましたが、2011年には製品の開発が終了したことが発表されました。日本市場には進出せず、カナダ以外の国々での販売は行われませんでした。

概要

Zuneの第1世代は、東芝が製造を手掛け、そのデザインは同社のgigabeat Sの影響を受けたものでした。第2世代の製造はシンガポールのフレクトロニクス社が担当しました。アメリカ国内では、Zuneはポータブルオーディオプレーヤー市場において10%前後のシェアを獲得し、iPodに次ぐ第2位を維持していました。しかし、iPodとの競争には敗れ、シェアを伸ばすことはできませんでした。

また、Zune Marketplaceという専用のオンラインストアがあり、音楽やビデオを購入することが可能でした。Zune Passという定額制サービスもあり、契約中は好きな音楽を自由にダウンロードすることができました。さらに、新品のZuneを購入すると、自分の好きな言葉やアーティストのイラストを背面に刻印できるサービスも提案されていました。

2010年には、マイクロソフトが発表したスマートフォン『KIN』やWindows PhoneシリーズでもZune Marketplaceのサービスが利用できるようになりました。

主な仕様

Zuneシリーズには2006年に発売されたZune 30や、2007年に登場したZune 80などがありました。Zune 30は、30GBのHDDを搭載し、3.0インチの液晶ディスプレイを備えています。さらに、Wi-Fi機能により、他のZuneと音楽や画像の共有が可能でした。搭載されているFMラジオは、アメリカやヨーロッパ、日本でも利用できます。

その後、2007年にはZune 80、120、Zune 4、8、16など新モデルが発表され、タッチセンサー操作のZune Padが特徴的でした。Wi-Fiを活用したPCとの同期もサポートされ、音楽のシェア機能も改善されました。また、バージョン3.0のアップデートにより時計機能、ラジオでの曲購入が可能になり、無線でのインターネット接続も実現しました。

ゲームとアプリケーション

Zuneは、特にXNAを利用して開発されたゲームやアプリケーションも楽しむことができました。Zune boardsのサイトでは、様々なゲームやアプリが公開され、代表的なものには「running man」や「SIR TET」がありました。また、時計機能やストップウォッチなどのアプリケーションも提供されました。

歴代ラインナップ

Zuneの歴代モデルには、Zune 30、Zune 80、Zune 120、Zune 4、8、16、そしてZune HDがあります。Zune HDは2009年9月に発売され、有機ELタッチパネルを搭載し、720pの動画出力が可能でした。価格も競争力があり、多くの機能を兼ね備えたモデルとして知られています。

その他の情報

加えて、初代Zuneのプロモーションの一環として、Windows XP用の「Zune デスクトップテーマ」が無料で配布されていました。Zuneに関連するその他の情報や製品も、多岐にわたって展開されていました。

このようにZuneは、短い間ではありましたが、音楽プレーヤー市場によい影響を与え、ユーザーに新しい体験を提供していたデバイスでした。

もう一度検索