Aquarifa

aquarifa - 軌跡を辿るロックバンド

aquarifa（あかりふぁ）は、ボーカル＆ギター、ギター、ベース、ドラムという編成で活動する日本のロックバンドです。「水、海、湖」を意味するラテン語の"aqua"と「月明かり」にちなんで名付けられたその名前は、彼らの生み出す情緒あふれる音楽世界を象徴しています。

バンドの中心的なメンバーは、ボーカルとギターを担当する岩田真知、ギターの松川真也、そしてドラムのリンタロウです。バンドの歴史の中では、ベースのTAKUTOや初期ボーカルのARRYといったメンバーも重要な役割を果たしました。TAKUTOは2016年にバンドを離れた後、現在はトラックメイカーであるTAKUTOBEATZとして活動しています。また、アルバム「sprout」までボーカルを務めたARRYは、現在漫画家の山倉あおはとして活躍しています。

aquarifaの本格的な活動の歩みは、現在のボーカル＆ギターである岩田真知が新たなメンバーとして加わった2012年から始まりました。同年4月18日には、バンドにとって最初のミニアルバムとなる「scene」を発表し、これが彼らのキャリアの重要な一歩となります。この作品のリリースを機に、彼らは「SUMMER SONIC|SUMMER_SONIC 2012」のオーディション企画「出れんの!?サマソニ!?」枠での出演権を獲得し、日本の夏の巨大フェスティバルにその名を刻みました。さらに、同年10月には「MINAMI WHEEL 2012」といった主要なライブイベントにも参加するなど、精力的に活動を展開していきます。

2013年7月10日、彼らはredrecレーベルより2ndミニアルバム「月明かりのせいにして」をリリース。バンド名を冠するキーワードを含むこの作品は、彼らのアイデンティティを強く打ち出すものとなりました。その後もコンスタントな制作活動を続け、2015年4月1日には3rdミニアルバム「マーニの秘密」を世に送り出します。

2016年6月19日、ベースのTAKUTOが会場限定シングルのリリースツアー最終日をもってバンドから脱退するという出来事がありました。メンバーチェンジを経て、バンドは歩みを止めず、2017年1月18日には4thミニアルバム「きみがぼくを忘れる前に」をリリース。しかし、その直後の2月20日、バンドは無期限での活動休止を表明しました。

約2年間の静寂を破り、aquarifaは2019年2月20日に活動を再開することをアナウンスします。再びステージに戻った彼らは、同年10月20日に復帰後初の作品となる5thミニアルバム「eile」をリリースし、変わらぬ、あるいはさらに深化した音楽性を示しました。

バンド結成10周年を迎えた2020年には、その節目を記念するベストアルバム「君と見た月をさがして」を12月25日にリリース。このアルバムの収録曲は、Twitter上でのファン投票によって選ばれるという、ファンとの繋がりを大切にする彼ららしい試みが行われました。

近年の活動としては、2023年10月20日にシングル「落園」を配信限定でリリースし、同年12月には6thミニアルバム「Secret garden」を発表するなど、再び精力的なリリースを重ねました。しかしながら、2024年5月4日に行われたライブをもって、aquarifaは再び活動休止期間に入ることが発表されました。

aquarifaは、ミニアルバムを中心とした作品群や、国内外の音楽イベントへの出演、そして着実に成功させてきたワンマンライブや主催イベントを通じて、独自の音楽世界を確立してきました。彼らがこれまでにリリースした作品やライブパフォーマンスは、多くのリスナーの心に深く刻まれており、彼らの音楽がこれからも静かに響き続けることは間違いありません。デモテープやライブ会場限定の廃盤作品を含め、彼らの残した軌跡は、その名前が象徴する「月明かり」のように、暗闇を照らし続けるでしょう。

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