Fmt

fmtは、テキストファイルを整形するためのコマンドラインツールです。主にUnix系のオペレーティングシステムで利用され、テキストの段落を整形し、読みやすく表示するのに役立ちます。デフォルトでは、各行の文字数が75文字を超えないように調整され、テキストが均等に配置されるようになります。

基本的な動作

fmtは、入力されたテキストを読み込み、指定された幅で段落を整形します。具体的には、空白文字（スペースやタブ）を区切り文字として、単語を認識し、行の幅に合わせて単語を配置します。デフォルトでは、各行が75文字未満になるように調整されます。

オプション

fmtには、いくつかのオプションが用意されており、挙動をカスタマイズできます。

`-c` または `--crown-margin`オプション：最初の2行のインデントを検出し、それに合わせて後続の行をインデントします。これにより、引用文や箇条書きなどのテキストを適切に整形できます。
`-s` または `--split-only`オプション：このオプションを指定すると、fmtは行の結合を行わず、単に改行を挿入するだけになります。つまり、短い行が長い行と結合されるのを防ぎ、元のテキストの構造を保持できます。
`-w` オプション：行の最大文字数を指定します。例えば、`-w 80`と指定すると、各行が80文字以下になるように調整されます。このオプションを使用することで、デフォルトの75文字幅だけでなく、任意の幅でテキストを整形できます。

使用例

例えば、`fmt input.txt > output.txt`というコマンドを実行すると、`input.txt`ファイルの内容が整形され、`output.txt`ファイルに保存されます。また、`fmt -w 60 input.txt`のようにオプションを組み合わせることで、60文字幅で整形されたテキストを標準出力に表示できます。

参考資料

fmt(1) - Linux JM Project
fmt(1) - OpenBSD
fmt(1) - HMUGリファレンスマニュアル（英語）
fmt(1) - Debianリファレンスマニュアル（日本語）

関連項目

フォーマット：テキストの整形に関連する一般的な概念。

fmtは、テキストファイルを読みやすく整形するための便利なツールであり、コマンドライン環境でのテキスト処理を効率化する上で役立ちます。特に、長い文章や段落を整える場合に効果を発揮します。

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