FX戦士くるみちゃん

FX戦士くるみちゃん

概要

『FX戦士くるみちゃん』は、原作のでむにゃんと作画の炭酸だいすきによる日本の漫画作品です。最初にウェブコミック・小説投稿サイト「新都社」で発表され、その後、KADOKAWAの『コミックフラッパー』にて2021年3月号から連載が開始されました。この作品は、外国為替証拠金取引（FX）をテーマに、主人公の少女が母の死に隠された真実と向き合う姿を描いており、青年たちの様々なドラマが展開します。

あらすじ

物語は、くるみちゃんの母である梢がFXで多額の損失を被り自ら命を絶つところから始まります。5年後、成人を迎えたくるみは、母の仇を取るため2000万円を取り戻すことを目指し、FXを始めることを決意します。最初は順調に見えた彼女ですが、父の資産を無断で使用し、また、父にFXを行っていることが知られた際には叱責を受けてしまいます。

その後、くるみは一度はFXをやめるものの、同じくFXを始めた芽吹ちゃんとの出会いをきっかけに再びFX界へと戻ります。4人のキャラクターが集まり、様々なドラマが繰り広げられていく中で、くるみは彼女の目標達成に向けて攻めの姿勢を見せていきます。しかし、FXの勝利を掴むためには多くの試練が待ち受けており、友情や裏切り、そして家庭の絆が物語に深みを与えています。

登場人物

• - 福賀くるみ（ふくが くるみ）: 本作の主人公で、母の遺した借金の返済を目指してFXの世界に飛び込む。高中生の時期は勉強一筋で、遊ぶこともせずにFXに専念してきた。アラビア語の短期決戦を狙い、リスクを承知でトレードに挑むが、失敗と成功の波に翻弄される。

• - 福賀郁夫（ふくが いくお）: くるみの父。妻の梢がFXで大損を出した際、単身赴任中で状況を知らなかった。娘のために愛情を注ぎ、失った妻の思い出に苦しむ。

• - 福賀梢（ふくが こずえ）: くるみの母。もともと優しい母親であったが、FXの沼にはまることで次第に家事をおろそかにし、最終的に悲劇を迎える。

• - 小金萌智子（こがね もちこ）: くるみの大学の同級生であり、FXや株取引で利益を上げる一方、他人の悪状況を楽しむ冷徹な性格。彼女の陰に潜む心の葛藤と成長も物語の重要な要素です。

• - 山師芽吹（やまし めぶき）: くるみの指南を受けてFXの世界に入ったが、自身の知識不足から苦しむことになる。

• - 高根やす子（たかね やすこ）: 芽吹の友人。表面的には幼く見えるが、彼女もまた友人を思いやる優しさを持つ。最終的には自分のデザイナーとしての道を切り開く。

書誌情報

『FX戦士くるみちゃん』は、KADOKAWAから刊行され、全8巻が出版されています。2025年5月22日現在、これまでの刊行も含めて順次続いており、その人気は衰えることがありません。シリーズには、新たな展開や作画のリメイクが加えられ、ファンの期待を裏切らない内容となっています。

結論

この作品は単にFXを描くだけでなく、個々のキャラクターの成長や人間関係の複雑さをリアルに描写しています。友情や裏切り、愛情が交錯する中で、成長していくくるみちゃんの姿は、読者にとって感情移入を促す要素が盛り込まれています。FXについての知識がなくても、ストーリーを通じて理解できるよう工夫がされており、幅広い読者層を持つ作品です。

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