Mekakushe

mekakushe

mekakushe（メカクシー）は、日本の音楽シーンで活動する女性シンガーソングライターです。活動初期は「ヒロネ」、その後「ヒロネちゃん」という名義で知られていましたが、2018年2月14日にリリースされたシングル『真冬の熱帯夜』以降、現在のmekakushe名義を使用しています。

経歴

幼少期である3歳頃からクラシックピアノに親しむ環境で育ち、高校の卒業演奏会で武満徹の楽曲を披露するなど、当初はクラシック音楽の道を志していました。しかし、高校3年生の冬にあたる2013年12月、音楽の方向性をポップスへと転換。SoundCloudにてオリジナル楽曲の発表を開始しました。このキャリアチェンジは、彼女のその後の音楽活動の礎となります。

転機の一つとして挙げられるのが、2014年1月7日に高円寺のフリーマーケットで大森靖子と出会い、相談したことです。この出会いをきっかけに、同日中に高円寺・無力無善寺へ連絡を取り、ライブ出演が決定。高校卒業を目前に控えた2014年2月26日、無力無善寺にて約30分の弾き語りライブを行い、これが彼女にとって初めてのステージとなりました。

本格的な活動の始まりとして、2015年7月には術ノ穴より初の全国流通盤となる『きみの死因になりたいな』をリリースし、その存在を広く知られることとなります。さらに、自身の音楽活動をより自律的に展開するため、2016年3月には自主レーベル「mekakusi records」を設立しました。

近年では、活動の幅をさらに広げ、2023年11月にはバンダイナムコミュージックライブ内にプライベートレーベル「akogare records」を設立。同年11月27日には、同レーベルからの第1弾シングルとして「片想いマグネット」をリリースしています。

音楽性

mekakusheの音楽は、クラシックで培われたピアノの技術と、内省的で文学的な歌詞が融合した独特の世界観が特徴です。繊細でありながらも感情の揺れ動きを捉えた表現は、多くのリスナーの共感を呼んでいます。インタビューなどでは、自身の未熟さや内面と向き合い、寂しさや悲しさといった感情を肯定するような音楽を目指していると語られており、その言葉は作品にも反映されています。

楽曲提供

自身の歌唱活動と並行して、他のアーティストへの楽曲提供も積極的に行っています。その提供先は多岐にわたり、シンガーソングライター、アイドルグループ、声優など、様々なジャンルのアーティストに楽曲を提供しています。主な提供実績は以下の通りです。

東佳苗監督〈縷縷夢兎〉短編映像への挿入歌提供（ヒロネちゃん名義）
来来来チームの楽曲への歌唱参加
田丸まひる短歌集への帯文寄稿
藤代雄一朗監督の映像作品（ドキュメンタリー、PR映画）への主題歌・エンディングテーマ提供、挿入歌の演奏担当
川本真琴との共作・共演楽曲の収録
SAKA-SAMAへの複数楽曲の作詞・作曲・共編曲
でんぱ組.incへの楽曲作詞・作曲
渕上舞への楽曲作曲
『アイドルマスター ミリオンライブ！』関連楽曲への作詞・作曲（水瀬伊織、箱崎星梨花）
長瀬有花への楽曲作詞・作曲
* 中島由貴への楽曲作詞

これらの活動は、mekakusheが単なるシンガーソングライターとしてだけでなく、ソングライター、コンポーザー、アレンジャーとしても高い評価を得ていることを示しています。彼女の音楽は、自身の表現にとどまらず、様々な形で音楽シーンに影響を与え続けています。

ディスコグラフィー・ライブ活動

これまでにシングル、EP、ミニアルバム、フルアルバムなど、様々な形態で作品を発表しており、配信限定シングルも多数リリースしています。また、精力的にライブ活動を行っており、ワンマンライブや自身が主催するイベントに加え、様々な音楽フェスティバルやイベントにも出演し、そのパフォーマンスを通して多くのファンを魅了しています。

クラシックからポップスへ転向し、独自のキャリアを築き上げてきたmekakushe。その繊細で力強い音楽は、今後も多くのリスナーに届けられていくことでしょう。

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