うえお久光

上お久光：多様な世界観を描く作家

鹿児島県出身のうえお久光氏は、小説家、ライトノベル作家として活躍しています。2000年、第8回電撃ゲーム小説大賞で『みークルズサジェスチョン/ポリッシュアップルズ』が銀賞を受賞し、これが小説家としての出発点となりました。同作品は『悪魔のミカタ 魔法カメラ』と改題され、2002年に電撃文庫から刊行。デビュー作にして、後の代表シリーズの幕開けを飾りました。

『悪魔のミカタ』シリーズは、魔法や超常現象を題材とした作品群で、多くのファンを魅了しました。13巻まで刊行された後、執筆が中断されましたが、2007年には新シリーズ『666』が開始。その後、2009年の『666 ノットB』以降は新作の発表がありません。現在も多くの読者から新作を期待されています。

『悪魔のミカタ』シリーズ以外にも、うえお氏は多様な作品を発表しています。『シフト-世界はクリアを待っている-』は単行本（ハードカバー）で始まり、後に電撃文庫に移籍。また、『紫色のクオリア』はライトノベルの枠を超え、SFファンや評論家からも高い評価を受け、山本弘氏、大森望氏、鏡明氏らから絶賛されました。この作品は、コミカライズもされており、幅広い層に作品が浸透しました。

うえお氏の作品は、独特の世界観と緻密な構成、そして奥深いテーマで知られています。魔法や超常現象といったファンタジー要素と、現実社会の問題を巧みに融合させたストーリーは、多くの読者を惹きつけます。それぞれの作品に込められた、作者のメッセージや思想を探るのも、うえお作品の魅力の一つと言えるでしょう。

うえお氏の座右の銘は「天上に輝く星と我が心の内なる道徳律」。この言葉の出典は覚えていないものの、言葉の響きで気に入り採用したと語っています。興味深いことに、カントの『実践理性批判』にも同じ言葉が登場します。

彼の作品リストには、『悪魔のミカタ』シリーズの他に、『シフト』シリーズ、『ジャストボイルド・オ'クロック』、『紫色のクオリア』、『ヴィークルエンド』などのライトノベル作品、そしてアンソロジーへの参加作品などが含まれます。

今後の執筆活動再開を期待しつつ、既発表の作品群を通じて、彼の創造性と世界観を堪能することができるでしょう。うえお久光氏の作品は、読者に深い思考と感動を与え続ける、貴重な存在であり続けています。 多様なジャンルに挑戦し続ける彼の今後の動向に注目が集まります。

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