おともだち

雑誌『おともだち』の概要

『おともだち』は、1972年8月に創刊された講談社の幼児向け雑誌です。主に3歳から5歳の子どもを対象にしており、絵本や図鑑、人気のテレビアニメ、特撮、玩具、キャラクターに関する情報を提供しています。この雑誌は、子どもたちが楽しみながら学べる内容を重視しています。また、競合誌としては小学館が発行する『めばえ』が挙げられます。

創刊の背景

『おともだち』の創刊は、1970年代に広がった変身ブームの流れを受けたものです。既存の雑誌『たのしい幼稚園』が未就学児を対象にしていたため、さらに広い読者層を獲得するためのの試みとして誕生しました。創刊当初は、テレビキャラクターのビジュアルが表紙に使われることは少なく、物語性豊かなコンテンツが中心でした。

特徴と主なコンテンツ

この雑誌の現在の象徴的なコンテンツは、『プリキュアシリーズ』であり、特に女児向けの情報が豊富です。在籍する姉妹誌『たのしい幼稚園』とともに、プリキュアを特集することで人気を支えています。毎年秋に開催される「プリキュアまつり」では、特別な付録が付く企画が行われ、キャラクター関連のグッズに子どもたちは大いに喜んでいます。

さらに、各号に含まれるドリルなどの構成もあり、幼児向けの学習要素が取り入れられています。これにより、遊びながらも学びが得られる内容となっています。特に、奇数月号には伸芽会監修のドリル、偶数月にはひらがな練習ドリルが掲載されています。

発行部数と競合状況

発行部数は2009年度で約14.7万部を記録しましたが、これは競合誌の『めばえ』の約7割にあたります。特に、2〜3歳の子どもたちにとっては、特撮ヒーローやプリキュアよりも『アンパンマン』が圧倒的な人気を誇ります。このため、発行部数の競争が厳しい状況にあります。

増刊と特別版

『おともだち』にはいくつかの増刊も存在します。「おともだちピンク」は女児向けに特化した増刊で、特に『プリキュアシリーズ』や『マイメロディ』にフォーカスしています。一方で、「おともだちゴールド」は男児向けに特化し、『仮面ライダー』や『スーパー戦隊』の情報を中心に扱っています。これらの増刊は独自の価格帯で販売されるため、さまざまなニーズに応じたコンテンツ展開が行われています。

学習要素と最近の動向

近年では、創刊45周年を記念した特別付録や、音声が再生されるおもちゃなど、注目を集める革新的な付録が提供されてきました。しかし、未就園児の多い層に対しては他の競合誌が優位に立っているため、今後の展開が期待されます。例えば、デジタルコンテンツやオンラインプラットフォームの活用が考えられるでしょう。

『おともだち』は、長年にわたり全国の幼児たちに親しまれ、成長とともに必要な知識や楽しみを提供してきた歴史ある雑誌です。

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