おとり捜査官

『おとり捜査官』シリーズの概要

『おとり捜査官』は、著者・山田正紀による魅力的な推理小説シリーズで、警視庁科学捜査研究所の「特別被害者部」に所属する主人公、北見志穂が様々な猟奇事件を追いかける物語です。志穂は「みなし公務員」として自ら囮となり、犯罪者の確保に挑む冒険を繰り広げます。

この作品は、1996年に『女囮捜査官』というタイトルで初めて出版され、その後、シリーズとして全5作がリリースされました。1998年には幻冬舎文庫から再刊され、各巻のタイトルに新たな名前が付け加えられ、シリーズ名称も『五感推理シリーズ』に改められました。また、同年からはテレビドラマ化され、全20作が放送されました。

シリーズは、2009年に朝日文庫からも再度刊行された際、元々のタイトル『おとり捜査官』に戻されました。2021年からは新たな版として、徳間文庫から「山田正紀・超絶ミステリコレクション」として刊行され、新作の追加も予定されています。

シリーズ内容

主要作品

• - トクマ・ノベルズ版

- 女囮捜査官1 触姦（1996年2月）
- 女囮捜査官2 視姦（1996年4月）
- 女囮捜査官3 聴姦（1996年6月）
- 女囮捜査官4 嗅姦（1996年8月）
- 女囮捜査官5 味姦（1996年11月）

幻冬舎文庫版

• - 女囮捜査官1 触覚（1998年2月）
• - 女囮捜査官2 視覚（1998年6月）
• - 女囮捜査官3 聴覚（1998年10月）
• - 女囮捜査官4 嗅覚（1999年2月）
• - 女囮捜査官5 味覚（1999年6月）

朝日文庫版

• - おとり捜査官1 触覚（2009年3月）
• - おとり捜査官2 視覚（2009年4月）
• - おとり捜査官3 聴覚（2009年5月）
• - おとり捜査官4 嗅覚（2009年6月）
• - おとり捜査官5 味覚（2009年7月）

徳間文庫版

• - 囮捜査官 北見志穂1 山手線連続通り魔（2021年12月）
• - 囮捜査官 北見志穂2 首都高バラバラ死体（2022年1月）
• - 囮捜査官 北見志穂3 荒川嬰児誘拐（2022年2月）
• - 囮捜査官 北見志穂4 芝公園連続放火（2022年6月）

主な登場人物

特別被害者部

• - 北見志穂: 本作の主人公。特殊な状況を抱えつつ、おとり捜査官として活躍する。
• - 袴田: 志穂のパートナーであり、中年の刑事。特被部に配属された際、過去の経歴には波乱がある。
• - 早瀬水樹: 別のおとり捜査官。
• - 広瀬: 水樹のパートナーとして活動する若手刑事。
• - 柳瀬君江: 特被部の組織の司令塔的役割を果たす女性刑事。
• - 遠藤慎一郎: 特被部の部長で、犯罪心理学の権威。

このように、シリーズは豊かなキャラクターと緻密な謎解きが織りなす、シリーズ全体を通じてのサスペンスを生み出しています。山田正紀の独特の視点から描かれるミステリーは、読者に深い印象を与え続けています。

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