お遊戯

お遊戯とは

お遊戯（おゆうぎ）は、幼稚園や保育園といった幼児教育・保育の現場で主に実践されている、子どもたちが集団で行う身体を使った遊びの一種です。単に手先だけを動かすといった限定的なものではなく、跳んだり跳ねたり、全身を使って様々な動きを伴う活動を指すことが一般的です。また、ある程度の継続時間をもって行われる点も特徴の一つです。

活動の形態と特性

お遊戯は、一人で行われることはほとんどなく、多くの場合、複数の子どもたちが一緒になって取り組みます。活動内容は多岐にわたりますが、特定の音楽や歌に合わせて体を動かす形態が広く知られています。軽快なリズムに乗ったり、歌詞の内容に合わせて表現をつけたりすることで、子どもたちは楽しみながら身体表現を行います。このため、ダンスや踊りに近い側面も持ち合わせていますが、必ずしも音楽が必須というわけではなく、音楽を伴わない形で行われる場合もあります。

他の活動との違い

お遊戯の大きな特徴として、勝敗を競うゲーム性や、優劣をつける競争性、そして記録を残すといった要素が基本的に含まれない点が挙げられます。参加者全員が共に楽しむこと、そして表現すること自体に重きが置かれているため、競争原理に基づくスポーツとは明確に異なります。また、運動活動の前に行われる準備運動や、運動後に行われる整理運動としての「体操」とも目的や役割が異なり、お遊戯はそれ自体が独立した遊び、あるいは表現活動として位置づけられています。

行事における役割と範囲

幼稚園や保育園では、お遊戯が運動会、学芸会、お遊戯会といった年間行事の中で、保護者や地域の人々に披露される機会が多く設けられています。発表の場としてのお遊戯は、音楽に合わせた身体表現だけでなく、簡単なストーリーやセリフを伴う演劇形式のものも「お遊戯」と呼ばれることがあり、その活動内容の範囲は非常に広範かつ多様です。このため、「お遊戯」という言葉が具体的に何を指すかは、文脈や行事の種類によってやや曖昧になることがあります。発表形式のお遊戯は、子どもたちにとって日頃の成果を披露する場となると同時に、集団で一つのものを作り上げる協調性を育む機会ともなり得ます。

子どもたちの受け止め方

多くの子どもたちにとって、お遊戯は歌や音楽に合わせて体を動かす楽しい活動である一方で、集団で同じ動きをすることや、人前で発表することに対して苦手意識を感じる子どもも少なくないことが知られています。個々の子どもの性格や興味関心に配慮しつつ、無理なく参加できるよう配慮することが大切です。

このように、お遊戯は幼児期の集団活動、身体を使った遊び、そして表現活動の一環として、幼稚園や保育園における重要な活動の一つとなっています。

もう一度検索