きのこの山

きのこの山の魅力と歴史

「きのこの山」は、1975年に株式会社明治から販売されたチョコレートスナックで、可愛らしいきのこの形をしたお菓子です。この製品は、クラッカーの軸とチョコレートの傘というユニークな組み合わせで、多くの人々に楽しまれています。また、その人気を受けて、「きのこの山」の姉妹品である「たけのこの里」も生まれ、お菓子の新たなジャンルを切り開きました。

商品の歴史

「きのこの山」の誕生は、1969年にさかのぼります。当初は、明治の大阪工場で生産されていたアポロというチョコレートが、なかなか人気を得られず、その生産ラインの有効活用が模索されていました。そんな中、大阪工場の担当者が円錐形のチョコを傘に見立て、クッキーの軸を加えた試作品を開発しました。このアイデアが「きのこの山」の原型となります。

試作品は1970年に明治の研究所に持ち込まれましたが、チョコレート製品の主流が板チョコやチョコバーである時代、奇抜な形状のこのお菓子には賛否がありました。それでも、5年の開発を経て、1975年に満を持して発売されることになりました。

発売当初は新しいスタイルのお菓子として注目され、特に「きのこの山」という親しみやすいネーミングと、自然を感じさせる緑を基調にしたパッケージデザインが功を奏しました。この組み合わせが消費者の心を掴み、瞬く間に大ヒット商品へと成長することになります。販売記録を次々と更新し、大阪工場は生産増に追われていたと言います。

継続的な進化

一般的に、お菓子にはライフサイクルがあり、発売から20年ほどでその人気が落ち着くことが多いのですが、「きのこの山」は1990年代末には一時的に売上が減少。しかし、2001年に実施された「きのこ・たけのこ総選挙」キャンペーンが話題を呼び、再び注目を集めました。さらに、2003年にチョコレートの2層構造に変更することで、商品魅力を高め、売上は回復しました。

その後も、「きのこの山」はブランドの認知度を上げるために、様々なキャラクターや商品を展開しています。2008年には新キャラクター「きの山さん」が登場し、続いて2013年には「大人のきのこの山」が発売されるなど、ターゲット層の拡大を図っています。

また、2018年には「きのこの山」の形状が立体商標として登録され、明治の知的財産権保護が強化されました。この決定は、高い消費者認知を基にしており、他者との区別を明確にするための重要な一歩となりました。

パッケージとマーケティング

「きのこの山」のパッケージも特徴的で、発売当初はシンプルなデザインでしたが、現在ではよりカラフルで視覚的に楽しめるパッケージへと進化しています。製品には「ほっとひといき」というサブタイトルが付けられており、その気軽に楽しめるアイテムというコンセプトが強調されています。

さらに、「きのこの山」には数多くの期間限定商品が存在します。その種類は多岐にわたり、ミルクキャラメルやさまざまなフレーバーが展開されるなど、消費者を飽きさせない工夫がなされています。

まとめ

「きのこの山」は、その独特な形状とコンセプトによって、多くの人々に愛され続けています。生産から販売まで、長い歴史と様々な挑戦を経て、現在も新しい試みを続けているこのお菓子は、今後もその魅力を持ち続けることでしょう。

もう一度検索