とおの物語の館

とおの物語の館

とおの物語の館は、岩手県遠野市に位置する博物館で、地域の民話を後世に伝えることを目的に1986年に「とおの昔話村」として開館しました。その後、2013年にリニューアルオープンを迎え、現在の名称に改称されました。この館は特に、柳田國男の民話研究に深く影響を受けた施設であり、彼が定宿としていた旧高善旅館が「柳翁宿」として移築・公開されています。

館の目的と意義

この博物館の主な目的は、遠野地方で語り継がれてきた民話を次の世代に伝えることです。遠野地方は『遠野物語』の舞台として有名であり、多くの民話が根付いています。そうした物語の魅力を多くの人に知ってもらうために、資料や展示の充実を図っており、地域の文化の保存と発展に寄与しています。

主要な施設

とおの物語の館内には、さまざまな展示施設があります。以下は主要な施設についての説明です。

柳翁宿

柳田國男が定宿とした旧高善旅館が移築され、柳翁宿として一般公開されています。旅館は 茶房や展示スペースを兼ね備え、訪れる人々は当時の雰囲気を味わうことができます。

旧柳田国男隠居所

柳田が晩年を過ごした旧居も館内に移築され、公開されています。彼の生活空間や研究環境に触れることで、彼の業績をより身近に感じることができることでしょう。

物語蔵

活用された酒蔵を基にした展示館で、地域の伝説や神話に関する映像展示も行われています。この施設では、様々なメディアを通じて物語の深さを感じ取ることができます。

遠野昔話資料館

1997年に開館したこの施設では、遠野と全国の昔話の歴史を紹介しています。各地の民話との比較や、昔話の成り立ちを学ぶことができます。資料や展示は多岐にわたり、老若男女問わず楽しめる内容となっています。

遠野物産館

この館の2階にある「語り部ホール」では、実際に語り部による昔話を聴くことができます。地域の人々が語ってきた物語を生の声で楽しむという、貴重な体験ができる場所です。言葉の重みや、地域の文化を直接体感することができます。

遠野物語研究所

そして、遠野物語に関する研究や活動を促進するための研究所も併設されています。ここでは学術的な研究が行われており、民話の新たな探究が進められています。

利用情報

館の開村時間は午前9時から午後5時までで、入館は午後4時30分まで対応しています。また、休村日は設けられておらず、年中無休で来館いただけます。訪問者は、遠野の民話文化に触れ、学び、楽しむことができる貴重な機会を提供されています。

周辺情報

とおの物語の館の近くには、遠野城下町資料館や遠野蔵の道ギャラリーなどの観光スポットもありますので、合わせて訪れるのもおすすめです。これらの施設もまた、遠野の文化や歴史を深く理解するための手助けとなるでしょう。

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