ドテラ

ドテラの概要

ドテラ（dōTERRA）は、2008年4月に設立されたアメリカ合衆国ユタ州プレザント・グローブに本社を持つエッセンシャルオイルの販売会社です。会社名はラテン語の「地球からの贈り物」を意味し、精油や関連商品をネットワークビジネスの形式で販売しています。設立メンバーには、デイビッド・スターリングやエミリー・ライトなどが名を連ねており、彼らは過去に競合企業であるヤングリヴィングの経営陣であったことが背景にあります。

初期の歴史と成長

ドテラは、設立当初から顧客に対して25種類のシングルオイルと10種類のブレンドオイルを提供していました。2013年の段階では約450人の従業員を抱え、その多くは本社のあるユタ州に勤務していました。また、海外にも支社を持ち、日本、台湾、ヨーロッパ、オーストラリアでも活動を展開しています。2015年には売上高が10億ドルを超え、年々成長を続けています。

販売モデルとコミッション制度

ドテラのビジネスモデルは、ウェルネス・アドボケイト（WA）という独自の卸売会員システムを通じて製品を販売する連鎖販売方式です。会員は自身が販売した商品の売上に加え、同じ組織に所属する他の会員が販売した製品の売上からもコミッションを得ることができます。これにより、業績に応じた報酬が得られる仕組みになっています。2012年に日本市場に進出した際にも、このビジネスモデルを採用しています。

企業としての課題

2014年には、アメリカ食品医薬品局（FDA）から警告を受けるなどの問題も抱えました。当時、卸売会員がドテラ製品をエボラウイルスや癌、自閉症の治療法として販売していたことに対し、法的な対応が求められました。この警告を受け、ドテラは独自のコンプライアンスチームを立ち上げ、卸売会員の情報提供の正確性を改善する努力を始めました。

2016年には、個人情報が漏洩するという問題も発生しました。顧客データが流出したことを受け、ドテラはクレジットカードモニタリングサービスを提供し、顧客のデータ保護に努める姿勢を示しました。さらに、2017年には世界中に300万人以上のウェルネス・アドボケイトを持つ大規模な企業へと成長しています。

製品と社会貢献

ドテラは現在、150種類以上の製品群を展開しており、エッセンシャルオイルに加えて、サプリメントやパーソナルケア製品、掃除製品なども販売しています。これらの製品は、天然の芳香成分を持つ植物から抽出され、ボトルに封入されています。また、ドテラは自社のヒーリングハンズ基金を通じて社会貢献活動も行っています。この基金は、地域の支援を目的とし、ネパールやグアテマラから始まり、ハリケーンによる被害地域への支援活動も行っています。

持続可能性とコ・インパクトソーシング

さらに、ドテラでは「コ・インパクトソーシング」という持続可能な取り組みを推進しています。これにより、精油の原材料を生産する農家や蒸留業者との協力関係を築き、彼らの労働条件改善や収入向上を目指しています。

結論

ドテラは、精油を中心に据えた企業として、利益追求だけでなく社会貢献や持続可能性にも注力しています。法人としての歴史の中でさまざまな課題に直面する中でも、成長を続けている企業の一つです。今後の動向や活動が期待されます。

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