ぬるぽ

ぬるぽの意味とその起源

「ぬるぽ」とは、Javaプログラミングにおいて発生する「NullPointerException」を指す言葉の略称です。この用語は、日本の匿名掲示板「2ちゃんねる」から生まれ、特にプログラマーの間で広まりました。特に、プログラムがエラーに遭遇した際に表示されるこのメッセージは、エラーを軽妙に表現したいときに使われることが多いです。

起源と発展

「ぬるぽ」の起源については、複数の説があります。2ちゃんねるのプログラマー板で最初にこの言葉が広まったとする説が一般的ですが、IRC（インターネット・リレーチャット）上で使われていた可能性や、オンラインゲームでの流行からそのまま伝播したという意見もあります。2ちゃんねるにおける用語辞典『2典』によると、「NullPointerExceptionのことを『ぬるぽ』と呼ぼう」という呼びかけがきっかけとされています。

この用語自体、実際のエラーとしてはそれほど頻繁に使用されません。代わりにコミカルな場面や、冗談交じりに使われることがほとんどです。一般には「良くないこと」や「あってはいけない事」を揶揄する意味合いがあります。

ぬるぽとガッの関係

「ぬるぽ」という言葉が掲示板に投稿されると、それに対する典型的な反応として「ガッ」というものがあります。これは、AA（アスキーアート）を使って叩く様子を表したものや、シンプルに「ガッ」と書かれたレスポンスが主流です。この風習の始まりに関しては、辞書で「ぬるぽ」を調べた際、「殴る」という意味があったためという説と、Javaのエラーなので叩くのが当然という理由の２つがあります。

2002年6月20日、プログラマー板のスレッドが立てられたことが「ぬるぽ」の使い始めとなり、わずか数分後には反応がありました。このやり取りが「ぬるぽ」と「ガッ」という言葉の伝統を築くことになりました。その後、2003年にはこの言葉が爆発的なブームを迎え、管理人のひろゆきもその人気を受けて様々な板で「ガッ」と返答し、さらに多くの掲示板で「ぬるぽ」が広がりました。

現在の「ぬるぽ」

現在では、多くの掲示板に「ぬるぽ」をテーマにしたスレッドやコミュニティが存在し、さらに「ぬるぽ」に関連したAAのバリエーションも豊富になっています。「殴打1号」や「殴打2号」といったAAが作られ、便利に使用されています。さらに、Windows Live メッセンジャーでは、メッセージを送ると「ガッ」と返答される機能もありましたが、現在ではサービスは終了しています。

また、英語圏では「NullPointerException」を「NPE」と略して表記しますが、日本でも「NPEを“んぺ”と呼ぼう」という試みもあったものの、普及はできませんでした。

派生語と関連項目

「ぬるぽ」から派生して、「ぬるり」（NullReferenceException）や「ぬるぁ」（NullArgumentException）、さらには「あめぇ」（ArithmeticException）といった言葉も生まれました。これら派生語にも、それぞれに対応する返答が存在します。

最後に、「ぬるぽ」という言葉はただの技術的な用語ではなく、ユーモアやコミュニケーションの手段としても、今なお深く根付いていることが分かります。

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