まっしぐら

まっしぐら

概要

「まっしぐら」は、青森県で育成された米の銘柄および品種名であり、青森県産業技術センター農林総合研究所で開発されました。本品種は2005年に青森県の奨励品種に指定され、現在では青森県の粳米の作付け面積の77.9%を占め、全国の粳米作付け面積では約2.5%に達しています。この品種名には、青森県産米の品質向上と食味改善に対する真摯な取り組みが示されています。

特徴

「まっしぐら」は、青森県とその周辺地域で広く栽培されており、その主な特性にはいもち病に対する耐性や、優れた収量特性があります。青森県における出穂期は「中生の早」であり、比較品種と比べて出穂が若干遅いのが特徴です。また、草型は「偏穂重型」で、稈長は短く、倒伏に対する抵抗性も強いです。障害に対する耐冷性はやや強く、いもち病抵抗性も備えています。

収量と食味

収量については、具体的には「ゆめあかり」と比較してやや高く、「むつほまれ」と比べてやや低いと評価されています。また、玄米千粒重は「むつほまれ」よりも若干重く、全体的な玄米の品質も良好です。食味に関しては、「むつほまれ」よりも優れた評価を得ていて、日本穀物検定協会の食味ランキングでは長年「A’」や「A」といった高評価を維持しています。特に、炊飯した際の艶や粒揃い、粒張りが非常に良く、外観品質も評価されていますのが、高級レストランなどでの需要が高まっている要因です。

育成の背景

青森県では、他県の銘柄米と比べて競争力が低下している状況が続いていました。そのような中、青森県の厳しい気候条件に適応した「中生」品種を目指し、多収性、良食味、いもち病抵抗性を備えた品種の開発が求められました。

育成プロセス

まっしぐらの育成は、1993年に「奥羽341号」と「山形40号」を親として交配し始まりました。その後、温室内での世代促進を経て、1999年には奨励品種としての検討が始まり、2005年には青森県の奨励品種として正式に指定されました。これにより業務用米としての競争力を強化し、安定した生産が図られるようになりました。

品種登録

2005年には「まっしぐら」という名前で品種登録出願が行われ、2009年に正式に登録されるに至りました。今後も青森県の米の代表品種としてさらなる普及と発展が期待されています。

まとめ

「まっしぐら」は、なんと言っても青森県の気候に適し、収量性や食味に優れたいもち病に強い米として、地域の農業に大きく貢献しています。青森県の農業を支える重要な存在であり続けることでしょう。

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