アルスラーン戦記

アルスラーン戦記

『アルスラーン戦記』（アルスラーンせんき）は、作家田中芳樹による日本の大河ファンタジー小説です。1986年に始まり、2017年までの間に16巻が刊行され、物語は中世の中東に似た異世界を舞台にしています。

概要

物語は、王太子アルスラーンが仲間たちと共に、ルシタニア王国に征服された故国パルス王国を奪還するまでの過程を描いています。作品は第1部と第2部に分かれ、第1部は第1巻から第7巻まで、II部は第8巻から第16巻までの構成になっています。

第1部

第1部では、戦乱を経てアルスラーンが仲間と共に成長し、王都を奪還するまでの物語が展開されます。彼は無能な敵や裏切り者に立ち向かい、数々の困難を乗り越えながら成長していきます。

1. 王都炎上（1巻） では、王太子として初陣を迎えたアルスラーンが、不可解な霧に覆われた戦場で敗北を喫しながらも、忠実な仲間たちと共に逃れるところから始まります。
2. 王子二人（2巻） では、奴隷制度について苦悩しながら、仲間と共に困難に立ち向かいます。
3. 落日悲歌（3巻） では、周辺国家との戦いや同盟を通じて更なる闘いに挑みます。
4. 汗血公路（4巻） での戦乱や使命感が高まる中、ヒルメスという謎の人物との葛藤が描かれます。
5. 征馬孤影（5巻）と6巻以降では、さらなる敵との遭遇や友情が試されるそれぞれのドラマが展開されます。

第2部

第2部では、隣国との新たな戦いに突入します。蛇王ザッハークや様々な敵と対峙しながら、アルスラーンは信念と仲間との絆を深め、戦い続けます。

登場人物

- アルスラーン：本作の主人公、パルス王国の王太子であり、後に国王として立ち上がります。
- ダリューン：パルスの武将で、アルスラーンの忠実な友。
- ナルサス：知略に長けた軍師で、アルスラーンの成長を見守ります。
- エラム：ナルサスの侍童であり、アルスラーンの仲間です。
- ギーヴ：自称流浪の楽士で、物語の中でアルスラーンを支える存在です。

書籍情報

この小説は初版が1986年に刊行され、2020年までに文庫版もリリースされました。単行本や新装版もあり、多くのファンに支持されています。また、漫画化やアニメ化もされ、さまざまなメディアで展開されています。

評価

『アルスラーン戦記』は、物語の深さとキャラクターの成長が高く評価され、多くの読者を魅了してきました。特に、友情や裏切り、成長をテーマにした多層的な物語が、多くのファンの共感を呼んでいます。

この作品は、ファンタジー文学好きにはぜひ一度読んでいただきたい、壮大な冒険物語です。

もう一度検索