エクササイズ

エクササイズ (exercise)

身体活動としてのエクササイズ

「エクササイズ」は、英語の「exercise」に由来し、広義には「運動」や「訓練」を意味する言葉です。特に、健康増進や体力向上を目的とした身体活動の総称として用いられます。

この意味でのエクササイズは、単に体を動かすだけでなく、特定の目標を持って継続的に行われる活動を指します。目的としては、以下のようなものが挙げられます。

肉体能力の維持・向上: 筋力、持久力、柔軟性、バランス感覚などの身体的な機能を高めること。
健康保持・促進: 生活習慣病の予防、心肺機能の強化、ストレス解消、精神的な健康維持など。
* ダイエット: 体重管理や体脂肪の減少。

具体的な活動内容は多岐にわたり、ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングといった有酸素運動から、ウェイトトレーニング、ストレッチ、ヨガ、ピラティスなどの無酸素運動や柔軟性・バランス能力を高める運動まで、様々な種類が含まれます。これらの活動は、総じて「フィジカルトレーニング」とも呼ばれ、健康的なライフスタイルを送る上で不可欠な要素とされています。

運動量の単位としてのエクササイズ

日本では、2006年に厚生労働省が策定した「健康づくりのための運動指針2006」において、独自の「エクササイズ」という運動量の単位が定められました。これは、国民の生活習慣病予防を推進するために、身体活動量を定量的に評価し、目標設定を容易にすることを目的として導入されました。

この単位における「エクササイズ」は、「メッツ（安静時を1とした運動強度の単位）」に運動時間をかけた値として定義されます。

エクササイズ = メッツ × 時間 (h)

例えば、普通の歩行（約3メッツ）を20分間行った場合、3メッツ × (20/60) h = 1エクササイズとなります。厚生労働省は、生活習慣病予防のために、週に23エクササイズ以上の活発な身体活動を行うことを推奨しています（週4メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時、具体的には毎日20分以上）。

この単位を用いることで、様々な種類の運動や身体活動を共通の尺度で評価することが可能となり、個人の運動習慣を把握したり、健康目標に向けた具体的な計画を立てたりする際の指標となります。

その他の用法

「exercise」という言葉は、身体的な運動だけでなく、「訓練」や「演習」といった意味でも使われます。例えば、「軍事演習（military exercise）」はこの典型的な例であり、兵士や部隊が実戦に即した訓練を行うことを指します。このように、同じ「exercise」という言葉でも、文脈によってその意味するところは大きく異なります。

まとめ

「エクササイズ」は、健康や体力向上を目指す身体活動の総称として広く認知されています。また、日本では厚生労働省が定めた運動量の単位としても活用されており、国民の健康づくりにおいて重要な役割を果たしています。言葉の多様な意味合いを理解することで、その使われ方に応じた正確な解釈が可能となります。

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