エコハちゃん

エコハちゃんは、山口県宇部市の環境イメージキャラクターです。

キャラクター誕生の背景

エコハちゃんの原画は、宇部資源リサイクル協同組合によって制作されました。ときわ公園や宇部市の豊かな緑をイメージした森の妖精というコンセプトで、2010年10月12日に宇部市に寄贈されました。同組合はこの原画を基に着ぐるみも制作し、同年10月31日に開催された「エコフェア 2010 in UBE」で市に寄贈、贈呈式も行われました。このフェアではキャラクターの愛称も募集され、170点の応募の中から「エコハちゃん」という名前が選ばれました。

ピカチュウとの類似性

エコハちゃんの着ぐるみは、その後、宇部市のイベントなどで活躍していましたが、2011年頃からインターネット上で、人気キャラクターであるポケットモンスターのピカチュウに似ているという指摘が相次ぎ、市役所にも問い合わせが寄せられるようになりました。当初の図案では似ていなかったものの、着ぐるみ完成時から市職員の間でも類似性を指摘する声があったようです。

宇部市は、ポケットモンスターの著作権を管理する株式会社ポケモンと協議を行い、その結果、着ぐるみの使用は中止し、イラストのみを活用することで合意しました。この合意内容は、当時の宇部市長であった久保田后子氏によって記者会見で発表されました。株式会社ポケモン側も、この件を機に宇部市と良好な関係を築きたいという意向を示しました。

現在の活動

着ぐるみの使用は中止されましたが、エコハちゃんのイラストは、現在も宇部市内の環境ポスターなどで広く使用されています。また、宇部市ではエコハちゃんの名前を冠した環境地域通貨「エコハ」（エコハ券）が2013年7月から発行されており、2021年現在もこの通貨の券面にはエコハちゃんのイラストが採用されています。

このように、エコハちゃんは着ぐるみの使用こそ中止となったものの、イラストとして宇部市の環境活動をPRする役割を担い続けています。地域住民に親しまれるキャラクターとして、その活動は今後も注目されます。

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