エコルとごし

エコルとごし：環境に優しい、未来につなげる交流施設

東京都品川区戸越公園に位置する「エコルとごし」は、品川区が運営する環境学習交流施設です。2018年に策定された『品川区環境基本計画』に基づき、環境問題への意識向上、環境学習の促進、地域住民の交流拠点として整備されました。キャッチコピーである「つなぐ つづける つくりだす ～エコなミライへ～」が示すように、環境保全への意識と未来への展望を体現する施設となっています。

エネルギー効率と環境への配慮

エコルとごしは、環境への配慮を最優先に設計・建設されました。建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律で定められた基準を91％下回る省エネルギー性能を実現し、東京都内の公共建築物として初めて「Nearly ZEB（ネット・ゼロ・エネルギー・ビル）」認証を取得しました。これは、地中熱を利用した空調システムや、屋上に設置された288枚もの太陽光パネルによる創エネ、卓越風を考慮した重力換気窓などの効果によるものです。その結果、運営初年度には97％ものエネルギー削減を達成しました。

さらに、建設段階においても環境配慮は徹底されました。建築工事現場では再生可能エネルギー100％の電力を使用し、重機などの燃料にはGTL燃料を採用しました。こうした取り組みが評価され、2022年にはグッドデザイン賞（公共の建築・空間部門）、2023年にはウッドデザイン賞を受賞しています。品川区はエコルとごし以降もZEB認証取得を推進しており、全国の自治体の中でも最多のZEB認証取得施設数を誇っています。

施設概要とアクセス

エコルとごしは、多様な機能を備えた施設です。1階にはコミュニティラウンジ、キッズスペース、遊具広場があり、地域住民の憩いの場となっています。2階には地域交流室やボランティア室が設置され、地域活動の拠点としての役割も担っています。3階には映像展示、常設展示室、メッセージ展示室、多目的スペース、菜園デッキがあり、環境学習やイベント開催など幅広い用途に対応可能です。

近隣には品川区立ゆたか図書館、文庫の森、戸越体育館などの施設があり、周辺環境と連携した地域活性化にも貢献しています。アクセスは、東急大井町線戸越公園駅、下神明駅から徒歩約7分、都営浅草線戸越駅から徒歩約12分、東急池上線戸越銀座駅から徒歩約15分と、複数の駅からアクセス可能です。

まとめ

エコルとごしは、環境配慮と地域貢献を両立させた、先進的な公共施設です。省エネルギー技術の導入、環境に配慮した建設方法、地域住民への開かれた空間提供など、様々な面でモデルケースとして注目されています。今後も、環境学習の推進、地域交流の活性化、持続可能な社会の実現に貢献していくことが期待されます。

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