エナジャイザー

エナジャイザー・ホールディングスの概要

エナジャイザー・ホールディングス（Energizer Holdings, Inc.）は、アメリカ合衆国のコンシューマー製品メーカーで、ミズーリ州セントルイスに本拠を構えています。主力製品は電池であり、その市場で約25%のシェアを握っています。同社はエバレディ（Eveready）ブランドを通じて普及価格帯の製品も提供しており、また懐中電灯などの照明器具も展開しています。エナジャイザーの製品は、世界165カ国以上で販売されており、特にアメリカ市場では高性能一次電池である改良型リチウム電池「e2」が、パナソニックのオキシライド電池を上回る評価を得ています。

企業の歴史

エナジャイザーの歴史は1899年にさかのぼります。当初はアメリカン・エレクトリカル・ノベルティ・アンド・マニファクチャリング・カンパニーとして設立され、発明家デヴィッド・ミゼルによる現代の懐中電灯の生産を開始しました。1905年には社名をアメリカン・エバー・レディ・カンパニーに変更し、エバー・レディブランドで製品展開を行いました。1914年にはナショナル・カーボン・カンパニーの一部となり、その後の合併や買収を経て、1980年にはエナジャイザーという名称で電池の販売を始めました。

エナジャイザーの成長には数々の技術革新が寄与し、特に1959年に開発された長寿命アルカリ乾電池は、当時の市場において革新的な製品とされました。しかし、その後の販売戦略の不手際から、競合他社であるデュラセルにシェアを奪われる結果となります。1986年にはユニオン・カーバイドがバッテリー製造事業を売却し、エバレディ・バッテリー・カンパニーとして再スタートを切りました。

日本市場での展開

日本におけるエナジャイザーの事業展開は1989年から始まり、富士フイルムとの提携を通じて国内市場への進出を果たしました。富士フイルムはダブルブランドでエナジャイザー製品を供給し、特にマンガン電池やアルカリ電池、リチウム電池が販売されていましたが、2008年に富士フイルムが電池市場から撤退。その後はシック・ジャパンが事業を引き継ぎ、現在は小泉成器が国内総代理店として取り扱っています。

ソニーエバレディとの関係

エバレディブランドはユニオン・カーバイドによる電池事業の一環として設立されました。1975年にソニーとの合弁会社「ソニーエバレディ」が日本市場に登場しましたが、1986年には合弁が終了し、以降はソニーが100%出資の形で電池事業を継続することになりました。

現在の業務状況

エナジャイザー・ホールディングスは現在、ノースカロライナ州アッシュボロ、バーモント州セントオールバンズ、ミズーリ州メリービル、スイス、シンガポールなどに生産施設を持ち、オハイオ州ウェストレイクには最新の技術センターがあります。これにより、常に最新の技術を駆使しながら、消費者のニーズに応える製品を市場に提供しています。

各国での積極的な展開と技術革新を背景に、エナジャイザーは今後もさらに成長を続けていくことでしょう。

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