オコエ桃仁花

# オコエ桃仁花

オコエ桃仁花（おこえ もにか）は、1999年2月7日生まれ、東京都出身の女子バスケットボール選手です。ポジションは主にセンターフォワードを務め、国内最高峰リーグであるWリーグのENEOSサンフラワーズに所属しています。コートネームは「ティナ」。

日本人の母とナイジェリア人の父を持ち、プロ野球選手のオコエ瑠偉氏を兄に持つ家庭に育ちました。幼少期からバスケットボールに親しみ、秋津東ミニで競技生活をスタートさせました。その後、東村山第六中学校を経て、バスケットボールの名門である明星学園高校に進学。高校2年次には、インターハイでチームを3位に導く活躍を見せました。また、この時期には早くもその才能が評価され、U-17日本代表に選出され、世界選手権に出場するなど、国際舞台も経験しています。

高校卒業後の2017年、Wリーグのデンソーアイリスに入団し、プロキャリアをスタートさせました。翌2018年には、国際強化試合のチャイニーズタイペイ戦で念願の女子日本代表（A代表）デビューを果たし、同年に開催されたワールドカップにも出場するなど、順調にステップアップしていきました。2019年オフには、同じWリーグの富士通レッドウェーブへ移籍。移籍後間もない2019年5月には白線ヘルニアを発症するというアクシデントに見舞われましたが、手術を経て約1ヵ月半という驚異的なスピードでコートに復帰し、その精神的な強さも示しました。

2022年9月末には、国内での挑戦を一旦区切り、海外リーグへの挑戦を決断。富士通を退団し、ギリシャリーグのエレフテリア・モシャトウに移籍しました。ギリシャでの経験を経て、2023年3月30日には双方合意の上でエレフテリア・モシャトウを退団し、オーストラリアのWBNL1リーグに所属するジーロング・スーパーキャッツへの移籍を発表しました。海外での異なるスタイルのバスケットボールを経験し、自身のスキルアップに努めました。

2024年からは再び日本のWリーグでプレーすることを決意。ENEOSサンフラワーズへの入団が発表され、国内トップチームの一員として新たなキャリアを歩み始めています。

日本代表としても輝かしい実績を残しています。2016年のU-17世界選手権出場を経て、2018年のA代表デビュー以降、多くの主要国際大会で活躍。2018年、2022年のFIBAワールドカップに出場し、いずれもチームは9位という成績を残しました。特に記憶に残る活躍としては、2021年に開催された東京オリンピックが挙げられます。日本代表は決勝まで駒を進め、銀メダル獲得という快挙を達成。オコエ選手もこのチームの一員として、1試合平均4.2得点を記録し、準優勝に貢献しました。同年にはFIBAアジアカップにも出場し、日本代表の優勝に貢献。この大会ではチーム最多となる1試合平均13.8得点を記録し、得点源としての能力も発揮しました。2022年にはFIBAワールドカップ予選、2023年にはアジア競技大会（2022年に開催延期）での準優勝、FIBAアジアカップでの準優勝など、日本代表の中心選手として継続的に貢献しています。

センターフォワードとして、インサイドでの力強さやリバウンド、ミドルレンジからのシュートなどを得意としています。海外でのプレー経験を経て、さらにタフさや多様な状況への対応力を身につけ、今後も日本バスケットボール界を牽引する存在として期待されています。

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