カリフォルニアロール

カリフォルニアロールとは

カリフォルニアロールは、アメリカで生まれた巻き寿司の一種で、現地の食文化に合わせた独自の進化を遂げた料理です。一般的には、カニ風味かまぼこ、アボカド、マヨネーズなどを主な具材として、裏巻き（外側から酢飯、海苔、具の順）で作られます。白ゴマが外側にまぶされることが多く、トビコが使われることもあります。

カリフォルニアロールの特徴

• - 裏巻き: 海苔が内側に巻かれているため、海苔に馴染みのない人でも食べやすいのが特徴です。
• - 生の魚介類を使わない: 生魚が苦手な人でも安心して食べられるように、カニ風味かまぼこなど加熱された具材が使われることが一般的です。
• - 多様な具材: アボカドの他にも、キュウリがよく使われます。マヨネーズは本場アメリカではあまり使われません。

カリフォルニアロールの歴史

1960年代、ロサンゼルスのリトル東京にあった「東京會館」のスシバーで、日系人の寿司職人・真下一郎氏が考案したのが始まりとされています。当時、アメリカ人の客が生の魚や海苔に抵抗があったため、タラバガニの脚身とアボカドをマヨネーズで和えたものを裏巻きにしたところ、人気を博しました。この巻き寿司が「カリフォルニアロール」と名付けられ、アメリカ全土、そして日本へと広がっていきました。

一部には、カナダのバンクーバーにある日本料理店“Tojo's”の東條英員氏が考案した「Tojo Roll（東條巻き）」がカリフォルニアロールの元祖であるという説もあります。Tojo Rollはカニ、アボカド、ほうれん草、卵焼きを裏巻きにしたもので、1974年に誕生しました。

カリフォルニアロールの広がり

カリフォルニアロールは、その食べやすさから、アメリカでは幅広い層に受け入れられました。アメリカの食文化に合わせるように、さまざまなバリエーションが生まれ、現在では、アメリカの寿司店で定番メニューの一つとなっています。

日本でも、逆輸入される形で普及し、寿司店だけでなく、スーパーやコンビニなどでも気軽に購入できるようになりました。

世界記録

2005年には、カリフォルニア州のイベントで、長さ30メートルの「世界一のカリフォルニア・ロール」が作られました。また、2009年には、カリフォルニア州の学生たちが100.6メートルの巻き寿司を作り、世界最長記録を更新しました。

カリフォルニアロールに関する余談

• - カリフォルニアロールは、その名前から、カリフォルニア発祥と思われることが多いですが、実際には、発祥の地はロサンゼルスのリトル東京にある日本料理店です。
• - カリフォルニアロールは、寿司に馴染みのない人でも食べやすく、寿司文化を広める役割を果たしました。

参考文献

サーシャ・アイゼンバーグ著『スシエコノミー』（2008、日本経済新聞出版社） ISBN 4532353017

関連項目

• - 寿司
• - レタス巻き
• - フィラデルフィアロール
• - ブリティッシュコロンビアロール
• - レインボーロール
• - 寿司ベイク

外部リンク

スシ・イン・アメリカ（英語） - アメリカでの寿司の歴史、寿司用語の解説、各都市の寿司店紹介など

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