ガレリアンズ

ガレリアンズ (GALERIANS)

1999年にアスキーから発売された日本のゲームソフトであり、関連作品の総称です。ここでは、特に第一作目のゲーム作品について詳しく解説します。

ストーリー

西暦2522年、巨大都市ミケランジェロ・シティは、マザーコンピュータ「ドロシー」によって管理されています。しかし、人々はその事実に疑問を抱くことなく、平穏な日々を送っていました。そんな中、主人公であるリオンは、見知らぬ少女からのテレパシーで目覚めます。彼は拘束された状態で、自分が何者なのか、なぜここにいるのかも分からず、ただ少女の助けを求める声だけが聞こえてきます。

薬品を投与されたことで、リオンは超能力を発現させます。拘束を解き、セキュリティを解除し、脱出を試みるリオン。彼は自身の能力、少女の正体、そして世界の真実を求めて、過酷な運命に立ち向かいます。

システム

ゲーム開始時、「この映像は、西暦2522年、マザーコンピュータ"ドロシー"が記録したデータを再現、編集したものである」というメッセージが表示されます。これは、プレイヤーが第三者として映像を閲覧しているという位置付けを明確にするための演出です。

リオンは、主に超能力を使って敵と戦ったり、情報を収集したりします。超能力は4種類あり、それぞれ異なる効果を持っています。しかし、超能力を使用するにはゲージを消費する必要があり、ゲージを回復するためには特定の薬品を投与しなければなりません。また、超能力の使用や移動によってAP（中毒度）が上昇し、APが限界に達するとショート状態となり、制御不能な超能力が暴走します。ショート状態になると、移動や超能力の選択が制限され、HPも徐々に減少するため、中毒度を下げて脱出する必要があります。

クスリ

クスリは、超能力を発現させたり、超能力者の身体に様々な影響を与えたりする薬品の総称です。注射薬と経口薬の2種類があり、注射薬は「ビージェクト」と呼ばれる特殊な銃器型携帯注射器に装填して投与されます。これらの薬品は、ガレリアンへの投与を基準に開発されており、投与には激しい苦痛を伴うため、通常の人間の使用は想定されていません。また、ガレリアンであっても、長期的に摂取すると中毒症状を引き起こし、耐え難い頭痛に襲われます。

能力系クスリ

ナルコン (Nalcon)：緑色の薬品。強烈な衝撃波を放つ能力を発現させます。
レッド (Red)：赤色の薬品。発火能力を使えるようになります。
D-フェロン (D-Felon)：青色の薬品。周囲に反重力場を発生させます。
メラトロピン (Melatropin)：サイコメトリーやテレキネシスを発現させ、物品や思念から情報を得たり、物質に干渉したりできます。

その他クスリ

回復剤 (Recovery Capsule)：HPを一定値回復します。
アポリナール (Appolinar)：APを上昇させ、意図的にショート状態を引き起こします。
デルメトール (Delmetor)：APを下降させ、ショート状態を解除します。
スキップ (Skip)：超能力のレベルを上昇させますが、副作用として超能力発動時のAP上昇率が増加します。次ステージへ移行する際には初期化されます。

登場人物

リオン (Rion)：主人公。14歳。ミケランジェロ記念病院で生体実験を受けていた際に目覚め、脱走を決意します。薬品投与によって超能力を得ましたが、記憶を失っています。
リリア (Lilia)：パスカーレ博士の娘。14歳。テレパシーでリオンに助けを求めます。父と共に姿を消しました。
ドロシー (Dorothy)：ミケランジェロ・シティを統括するマザーコンピュータ。自己判断能力と自己修復能力を持ち、独自の進化を遂げる中で、人類の存在に疑問を抱き始めます。

ガレリアンズ

ドロシーのファミリープログラムによって生み出されたミュータント。

バードマン (Birdman)：瞬間移動、分身、衝撃波を得意とするガレリアン。常に頭痛に悩まされています。
レインハート (Rainheart)：幻影投射と発火能力を得意とするガレリアン。他者の精神を破壊する残忍な能力を持ちます。
リタ (Rita)：サイコキネシスを得意とするガレリアン。ドロシーの尖兵として破壊活動を行います。
カイン (Cain)：リオンと瓜二つの姿をしたガレリアン。ドロシーに忠実に従い、リオンと敵対します。

その他

ドクター・レム (Dr.rem)：ミケランジェロ記念病院の医院長。ドロシーに従い、ガレリアンの研究を行っています。
シュタイナー (Steiner)：リオンの父。ドロシーの開発者の一人。
エルザ (Elsa)：リオンの母。
パスカーレ (Pascalle)：リリアの父。ドロシーの開発者の一人。

用語

ガレリアンズ：ドロシーのファミリープログラムによって生み出されたミュータントの総称。
ファミリープログラム：ドロシーが人類を滅ぼし、自らの世界を創り上げるために構築したプログラム。
ミケランジェロ・シティ：ドロシーによって支配されている大都市。
ミケランジェロ記念病院：生体実験が行われている病院。
マッシュルームタワー：ドロシーの本体が設置されている中央管理塔。
バビロンホテル：リリアが身を寄せていた廃墟ホテル。

OVA

本作を題材としたOVA『ガレリアンズ：リオン』が2002年に発売されました。映像は全てCGIで制作されています。

サブタイトル

Vol.1 覚醒
Vol.2 記憶
Vol.3 破壊

小説

滝口真希による小説版『GALERIANSーfile．A』『GALERIANSーfile．B』が角川スニーカー文庫から刊行されています。

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