ガンダムプロジェクト

ガンダムプロジェクト：未来へ向けたガンダムIPの進化戦略

バンダイナムコグループは、人気アニメシリーズ『機動戦士ガンダム』の知的財産（IP）を最大限に活用するため、大規模な横断プロジェクト「ガンダムプロジェクト」を展開しています。第3代チーフガンダムオフィサー（CGO）である藤原孝史氏を主宰に、2021年の発足以来、2025年度の年間売上高1500億円達成と、ガンダムIPの社会的アイコン化（SP）を目指した積極的な取り組みが続けられています。

プロジェクトは大きく「作品軸」「ワールドワイド戦略軸」「GUDA軸」の3つの柱で構成されています。

作品軸：新たなガンダム作品群の創造

この軸では、既存IPを活用した新たな作品展開が中心となります。2022年には『機動戦士ガンダム 水星の魔女』『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ（特別編）』といった新作アニメが発表され、2022年度から2025年度にかけて、計12作品に及ぶガンダムシリーズの映像制作への投資が実施されています。これにより、シリーズの更なる発展と、新たなファン層の獲得が期待されます。

ワールドワイド戦略軸：メタバースとグローバル展開

グローバル市場への進出を加速させるため、「ガンダムメタバースプロジェクト」が推進されています。バンダイナムコグループが掲げるビジネスパーパスに基づき、ファンと企業が「夢・遊び・感動」を共有することで、未来へのエンターテインメントを提供する構想です。

メタバース空間「SIDE-G」では、アニメ、ガンプラ、ゲーム、音楽といった様々なカテゴリのバーチャルコミュニティが、宇宙を模した仮想空間内に構築され、相互に連携していきます。その第一弾として、「ガンプラコロニー」が計画されており、既にテスト運用されていた「THE GUNDAM BASE VIRTUAL WORLD」を「ガンダムベースガンプラコロニー店」として正式にサービスインする予定です。ガンプラバトルなど、ガンプラに関連した様々な体験を提供することで、新たなファン層の獲得とエンゲージメントの向上を目指します。

GUDA軸：宇宙世紀からの学びと社会貢献

「GUNDAM UNIVERSAL CENTURY DEVELOPMENT ACTION」の略称であるGUDA軸は、ガンダムシリーズの舞台である宇宙世紀を教訓・旗印とし、作品を通じて得られた知見を現実世界の社会課題解決に活かすことを目的としています。持続可能な社会の実現に向けた取り組みを通して、ガンダムIPの社会的な価値を高めることを目指しています。

プロジェクト・メロウ：AIキャラクターによるメタバース空間の活性化

ガンダムメタバースプロジェクトにおいて、重要な役割を担うのがAIキャラクター「メロウ・ネージュ」です。性別は設定されていませんが、女性のような容姿で、動画ライブ配信を通じてガンダムファンとコミュニケーションを図ることを得意としています。将来的には、メタバース空間における案内役や、ファン同士の交流促進といった役割を担うことが期待されています。現在、Twitter公式アカウントを開設し、YouTubeでの生配信などを通じて活動しています。

まとめ

ガンダムプロジェクトは、単なるIPビジネスの拡大にとどまらず、作品制作、メタバース開発、社会貢献活動など、多様な側面を統合した壮大な取り組みです。革新的な技術や戦略を駆使することで、ガンダムIPの更なる発展と、世界中の人々への感動体験の提供を目指しています。その未来への展望は、多くのファンを魅了し続けているでしょう。

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