ガールズバンドクライ

『ガールズバンドクライ』

『ガールズバンドクライ』は、東映アニメーションとagehasprings、ユニバーサルミュージックが共同で立ち上げた日本のメディアミックスプロジェクトです。このプロジェクトは、アニメとリアルバンドが一体となって展開される新しい形のエンターテインメントです。略称は「ガルクラ」と呼ばれています。

プロジェクトの背景

このプロジェクトの始まりは、2019年8月に遡ります。プロデューサーの平山理志が酒井和男と花田十輝の二人に声をかけ、これがスタートのきっかけとなりました。平山は、東京オリンピック後に日本が経済的に苦境に立たされると予測し、若者を励ます新たな作品を作るべきだと考えていました。以前のヒット作と異なる新しいアプローチを導入したいとの思いから、物語の核となる「上京してくる女の子を主人公にしたバンドもの」というコンセプトが決定しました。

バンドの表現力を高めるために、演奏ができる声優が必要とされ、新たにオーディションを通じてバンドメンバーが選ばれることになりました。プロジェクトは、先にバンドを結成し後にアニメ製作へと進むユニークな構成を持っています。

音楽制作

プロデューサーの平山は、幅広い年齢層に受け入れられる楽曲を目指し、特にボカロ音楽の影響を強く受けることになりました。音楽の方向性を定めるためには、キャラクターたちの人生や情熱が楽曲に込められる必要があります。このため、初期段階でキャラクター設定がある程度決まっていました。

楽曲制作の過程では、トゲナシトゲアリのメンバーが個々の背景を持ちながら、一体感のある楽曲を生み出すことに重点が置かれています。また、K-POPのクオリティを目指すという目標が重視されました。

メンバー選考

2021年6月には「Girl's Rock Audition」が開催され、数千人の応募者の中から最終的に選ばれたメンバーたちが、音楽と声優業を兼任する新しい形態のバンド「トゲナシトゲアリ」として活動を開始しました。合格者は、個々の音楽的スキルだけでなく、キャラクターとしての魅力も求められました。

アニメの放送とストーリー

2023年4月にテレビアニメの制作決定が発表され、2024年4月から6月に放送が行われました。監督は『ラブライブ！サンシャイン!!』の酒井和男が担当し、東映アニメーションがアニメーション制作を行いました。

ストーリーは、17歳の井芹仁菜が親に反発して上京し、ストリートミュージシャンの桃香と出会うところから始まります。仁菜は桃香の誘いを受けてバンドを結成していく様子が描かれています。

主要キャラクター

主要メンバーの526リアルバンド「トゲナシトゲアリ」には、ボーカルの仁菜、ギターの桃香、ドラムのすばるなど、個性的なキャラクターが揃っています。彼女たちは、それぞれの特技や背景を生かしながら共に音楽の道を進んでいきます。

『ガールズバンドクライ』は、新世代の音楽とアニメ文化の融合を体現し、多様性や自分を追い求めるストーリーを通じて多くのファンに愛されています。

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