ギャラクティック

ギャラクティック（Galactic）

ギャラクティックは1990年代初頭に結成されたアメリカ合衆国のバンドで、ルイジアナ州ニューオーリンズを拠点に活動しています。彼らの音楽スタイルはジャズ、ファンク、ロック、ヒップ・ホップなど多様で、特にライブパフォーマンスに重きを置き、年間を通じて数多くの公演を行っています。

演奏のスタイル

彼らの演奏は一般にファンク・ジャズ・ロックと称されることが多く、ライブの中での即興演奏が特徴です。この即興演奏は、すべてが無から生まれるジャムセッションとは異なり、曲の基盤の上にアドリブが重なっていくスタイルを取っています。そのため、楽曲には繰り返し現れるメインフレーズが存在し、観客にも親しみやすい印象を与えています。

バンドの初期には、メンバーが各自の楽器で自由にセッションを行い、ボーカルのセリル・デクロウの曲が中心でしたが、徐々に多様な音楽的アプローチを模索し始めました。最近では、電子音楽の要素も取り入れ、その影響は大きいとされています。これは、サックス奏者のベン・エルマンが新しい音楽的要素を積極的に導入したことが要因の一つです。

メンバー

ギャラクティックのメンバーは以下の通りです。

• - ロバート・マーキュリオ（ベース）

ワシントンD.C.出身で、ギターのジェフ・レインズとは幼少期からの友人です。彼の演奏スタイルは、ファンク特有の“跳ねる”ようなベースラインとは異なり、落ち着いた音色が特徴です。

• - ジェフ・レインズ（ギター）

同じくワシントンD.C.出身で、主にギブソンのフルアコースティックギターを使用します。ワウペダルやスライドギターを多用し、演奏の中で頻繁にソロを披露します。

• - リチャード・ヴォーゲル（オルガン）

ネブラ州オハマ出身で、バンドの音楽に独自の深みを加えています。

• - スタントン・ムーア（ドラム）

ニューオーリンズ出身で、ドラムに様々なエフェクトを施したり、自らの演奏をサンプリングして重ねるスタイルが特徴です。近年では、ニューオーリンズの代表的なドラマーの一人とされています。

• - ベン・エルマン（サックス・ハーモニカ・サンプラー）

ロサンゼルス出身で、サックスやハーモニカの演奏に加え、サンプラーも駆使するなど多才です。彼の音楽性はバンドのスタイルにも大きな影響を与えています。

• - 旧メンバー

セリル・“ハウスマン”・デクロウ（ボーカル）は、2004年に脱退し、2018年に亡くなりました。彼はバンドの中で父親的な役割を果たしていました。

日本での活動

ギャラクティックは、日本でもフジ・ロック・フェスティバルや朝霧JAMに出場しており、数回の単独公演も行っています。特にフジ・ロック・フェスティバルでは、ジョージ・クリントンと共演するなど、国際的な評価を得ています。また、日本でのスタジオセッションで「Shibuya」という楽曲を制作したこともあります。

ディスコグラフィー

彼らの代表作には、以下のアルバムがあります。

• - 『Coolin' Off』 (1996年)
• - 『Crazyhorse Mongoose』 (1998年)
• - 『Late for the Future』 (2000年)
• - 『We Love 'Em Tonight』 (2001年)
• - 『Vintage Reserve』 (2003年)
• - 『Ruckus』 (2003年)
• - 『From The Corner To The Block』 (2007年)
• - 『Ya-Ka-May』 (2010年)
• - 『The Other Side of Midnight: Live in New Orleans』 (2011年)
• - 『Carnivale Electricos』 (2012年)
• - 『Into the Deep』 (2015年)
• - 『Already Ready Already』 (2019年)

今後も、彼らの独自の音楽スタイルと活発なライブ活動が期待されています。

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