クリザリッド

クリザリッド：ザ・キング・オブ・ファイターズにおける謎の人物

クリザリッドは、SNKの格闘ゲーム『ザ・キング・オブ・ファイターズ』（KOF）シリーズにおける主要キャラクターの一人です。KOF'99で初登場した彼は、ネスツという秘密組織の幹部として、その圧倒的な戦闘能力と複雑な過去でプレイヤーを魅了してきました。

正体と生い立ち

クリザリッドはK'のクローンであり、K'の記憶の一部を移植されています。しかし、彼はその事実を自覚しておらず、移植された記憶を自身の記憶だと信じ込んでいました。そのため、K'を自身のクローン、ウィップ（セーラのクローン）を姉だと勘違いしていました。ネスツはクリザリッドのプロフィールに都合の良い情報を植え付けていたため、彼の出自や血液型など多くの情報は不明です。

K'より後に作られた改造人間兵士であるクリザリッドは、K'を凌駕する炎の操作能力を有しています。その能力は安定性、威力ともに高く、右手だけに限定されません。さらに、彼は戦闘データを取り込む特殊なバトルスーツを装着しており、そのデータに基づいて様々な格闘技を融合した独自の戦闘スタイルを確立しています。

このバトルスーツは、クリザリッドが受けたダメージや攻撃パターンを数値化し、「トリガーデータ」として圧縮、草薙京のクローンであるクローン京に転送する機能を持っていました。クリザリッドは、世界中に配置されたクローン京を最強の兵器として仕上げ、ネスツによる世界同時テロ計画を指揮していました。しかし、計画の最終段階でK'らと対峙し、敗北。ネスツ上級幹部であるゼロ（クローン）によって粛清され、記憶を失った状態で死亡しました。

彼はネスツの「プロジェクトクリザリッド」という記憶移植実験の被験体でもありましたが、本人はその存在を知らされていませんでした。彼の死によってプロジェクトは終了し、彼の記憶データはネスツ本部に転送されました。KOF2001では、ゼロ（オリジナル）によって蘇生され、ゼロのストライカーとして再登場します。

ゲームにおける特徴と戦闘スタイル

クリザリッドは、非常にリーチの長い通常技と、発生が早く攻撃判定の強い吹っ飛ばし攻撃を特徴としています。全ての通常技が必殺技キャンセル可能で、特にKOF'99では「デスペレイト・モーメント」による無限コンボも可能でした。

彼の主力技である「テュホン・レイジ」は、竜巻を発生させる強力な技で、接近戦と飛び道具への対策に優れています。「リーサル・インパクト」や「ライジング・ダークムーン」など、高性能な必殺技も多数持ち合わせています。プレイヤーキャラクターとして使用できるのは第2形態のみですが、その圧倒的な戦闘能力は多くのプレイヤーを虜にしました。

技の詳細

クリザリッドは、通常技、必殺技、超必殺技、そしてストライカー動作と、多様な技を駆使します。

通常技・特殊技: デッドフォール、カットスピンなど、状況に応じて使い分ける多彩な技が用意されています。

必殺技: ネガティブ・アンギッシュ、デモン・ランディング、テュホン・レイジ、リーサル・インパクト、ライジング・ダークムーン、デスペレイト・モーメント、モーメント・ペネトレイションなど、それぞれに特徴的な効果を持つ技が揃っています。

超必殺技: エンド・オブ・ヘブン、エンド・オブ・エデン、デスペレイト・オーバードライブ、ライトニングディザスターなど、どれも非常に強力で派手な演出が特徴です。

ストライカー動作: エンド・オブ・ライフ、モーメント・ペネトレイション、テュホン・レイジなど、ストライカーとして活躍する場面では、強力なサポート技を提供します。

関連人物

クリザリッドの運命は、K'、マキシマ、ウィップ、ゼロ（クローン）、ゼロ（オリジナル）、イグニス、そして草薙京らとの複雑な関係性によって深く関わっています。これらのキャラクターとの因縁が、彼の物語をさらに深く、そして悲劇的なものとしています。

まとめ

クリザリッドは、高い戦闘能力と謎めいた過去を持つ魅力的なキャラクターです。彼の悲劇的な最期は、多くのプレイヤーに深い印象を与えました。KOFシリーズにおいて、クリザリッドは忘れられない存在として、これからも語り継がれていくでしょう。

もう一度検索